鹿児島大学 大学案内2018
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 農学部には森林・林業のための教育研究施設として広大な「大学の森=演習林」があります。百年余の歴史があり、総面積3400haは大学所有地全体の93%を占め、全国の大学の中でも5番目の広さを誇っています。垂水市にある高隈演習林を中心に、学生実習、研究、社会人への林業技術研修や子どもたちへの環境教育等、年間5000人前後が演習林を利用しています。 学生教育としては、主に農学部農林環境科学科で森林関係分野の実習が多数実施されています。森林を学ぶ上での基礎となる樹木の同定や森林の生態を学ぶ実習、林業を実施して行く上で必要となる育林~生産・利用までを学ぶ実習や森林の測り方を学ぶ実習、木材加工を学ぶ実習、防災や山の管理のために必要となる砂防ダムや林道を設計する実習、地域貢献にも役立つ森林環境教育を学ぶ実習など、多くの実習を演習林宿舎で仲間たちと合宿しながら学んでいます。更に4年間の大学生活の総決算として、森林や林業、防災や山村に関わる様々な問題をテーマとした卒業研究が演習林を舞台に行われています。また、森林科学の専門課程以外に共通教育科目や他学部、更には他大学の実習等にも幅広く利用されています。 鹿児島県が多くの無歯科医離島を有する地理的特性をふまえ、歯学部では、離島へき地での歯科保健の実態や歯科医療の特性を「地域・離島歯科医療学」で学びます。さらに臨床実習に進むと、実際の離島での歯科診療に学生が同行して、無歯科医離島で実践される歯科医療活動を体験する「離島歯科巡回診療同行実習」が行われます。 実習先は、三島村と十島村の各島、屋久島町口永良部島の計11島。学生はこれらの島で行われる巡回診療に各島2人が同行し、2泊3日程度の日程で、歯学部の教員や県歯科医師会口腔保健センターの歯科衛生士とともに診療に参加します。実習は、持参する機器を組み立てて診療体制を作ることから始まります。診療では、入歯の調整や虫歯治療の介助を行います。最近は、歯磨き指導などの予防的処置や患者教育も重要視されており、学生も積極的に参加します。子どもからお年寄りの方まで多くの島民に接することができて、参加学生からは「離島へき地の環境を理解し、歯科診療活動の重要性を実感する貴重な機会」との声が多く上がっています。学生を育成ScienceEducationLaw, Economicsand HumanitiesDentistry 天体観測実習は、物理科学科3年生を対象にした授業です。鹿児島大学には錦江湾公園に6m電波望遠鏡、農学部入来牧場に1m光赤外線望遠鏡と20m電波望遠鏡(国立天文台VERA入来局)があり、日本でも特に恵まれた観測施設を有しています。特に、VERAは国立天文台と共同で運用しており、天の川銀河の全体像を世界で初めて描き出す研究が進んでいます。 実習では天体望遠鏡の基本的な仕組みを学んだ上で、これら最先端の望遠鏡を見学し、実物を目にすることで、その機能や構造を理解します。また、宇宙航空研究開発機構JAXAとの連携関係に基づき、内之浦にある宇宙基地を見学し、その仕組みや衛星で得られた科学的成果について学びます。 この実習を通じて科学研究と科学技術の関係が理解でき、物理学が自然を理解するためにどのように使われているのかを知ることもできます。そして、物理学は研究だけでなく実社会でも有用であることを実感でき、大学で物理を学んだことが実社会でも自分の強みになることがわかるでしょう。理学部天体観測実習農学部附属演習林歯学部離島歯科巡回診療同行実習Agriculture50KAGOSHIMA UNIVERSITY 2018

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