鹿児島大学 大学案内2017
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本学科の特色は、土木工学に海洋学を融合した学際的な工学の一分野である海洋土木工学を取り扱い、全国の大学法人の中では鹿児島大学にしかないユニークな学科という点です。陸上のみならず海洋環境にも深い理解を持ち、これらの環境に対応する土木工学に関する知識と判断を有する人材を輩出しています。また、学部4年に大学院(前期2年、後期3年)を加えた教育によって、最新の海洋土木工学の技術や知識を有する高度技術者・研究者の育成を目指しています。現代社会において人々が社会生活を送るためには、橋やトンネルなどの構造物が常に安全であることが重要であり、地震や津波などにも耐え、長持ちする構造物を建設し、維持していくことは、土木工学の重要な使命の1 つです。私たちの研究室では、海水や波浪の影響を受けて劣化が進み易い海洋環境においても、構造物が健全な状態を維持していくために必要な技術を研究・開発しています。その中で本研究室が開発したものの1 つが、“シラスコンクリート”です。南九州に大量に存在し、土砂災害の元凶ともなって厄介者のイメージが強いシラスを用いて製造するシラスコンクリートは、海洋環境や温泉環境のように構造物が傷みやすい環境で用いることで、構造物の寿命が明らかに延びることを確認しています。また、この他にも、傷んだ構造物の補修・補強技術や、構造物の寿命を診断する技術の開発等も行っています。研究テーマ海洋環境や温泉環境下の構造物の長寿命化と維持管理、シラス等未利用資源の建設材料への有効活用 等海洋土木工学科 教授武若 耕司担当講義 建設材料学 海洋コンクリート工学 土木技術者倫理 Advanced Concrete Material厄介者を資源・素材に変えて、地域の社会基盤の強靱化を図る工学部研究室レポート後輩に対してメッセージをどうぞ!私の4年間の学生生活を振り返ると、勉強だけでなく遊びも思う存分に全うできました。また多くの方達に支えられて過ごした4年間でした。学科や部活を通して素晴らしい先生達、尊敬してやまない先輩方、また何でも話せて冗談の言い合える友達ができたのも、この鹿児島大学に通ったからだと思います。私は現在、研究室で海洋現象下における鋼材を用いた構造物の腐食について研究しています。鋼材によってさびやすくなるため、このような環境下における構造物をどのようにして安全に長く利用すれば良いのかを日々考えています。私の現在行っている研究が将来のインフラに影響を与えられたら嬉しいです。鹿児島はとても温暖な気候で、人柄もとても優しく温かい方ばかりです。このような過ごしやすい環境で勉強できるのも鹿児島大学ならではです。日々の受験勉強は辛いものだと思いますが、将来を見据えて目標を持って受験勉強をすることが大切になってくると思います応援しています。海洋土木工学科竹下 麗華 平成27年度卒業鹿児島県純心女子高等学校出身Real Voice卒業生の声土木工学に海洋工学が加わった学際的分野。「海を活かす」のはあなたです33KAGOSHIMA UNIVERSITY 2017主な学びの分野土木工学、海洋工学海洋土木工学科│教育カリキュラムとしては、学生と教員が寝食を共にする海岸測量実習など、実践教育を多く取り入れたカリキュラムです。卒業後の進路教育・研究の特色◎前田建設工業 ◎五洋建設◎フジタ ◎東洋建設◎東亜建設工業 ◎竹中土木◎飛島建設 ◎日特建設 ◎植村組◎九鉄工業 ◎コーアツ工業 など◎建設技術研究所◎オリエンタルコンサルタント◎エコー ◎東京久栄◎中央コンサルタンツ◎千代田コンサルタント◎サンコーコンサルタント◎西日本技術開発 ◎大進◎大福コンサルタント ◎萩原技研 ◎久永コンサルタント など建設業◎国土交通省 ◎鹿児島県庁◎宮崎県庁 ◎熊本県庁 ◎大分県庁◎鹿児島市役所 ◎福岡市役所◎北九州市役所 ◎八代市役所◎指宿市役所 ◎薩摩川内市役所◎霧島市役所 ◎垂水市役所 など◎鹿児島大学 ◎九州大学◎広島大学 ◎熊本大学 など◎JR西日本 ◎JR九州◎日本道路 ◎インフラテック◎駒井ハルテック など公務員大学院その他土木関連コンサルタント設計・調査◎高等学校教諭一種免許状(理科,工業) ◎技術士 ◎技術士補 ◎測量士◎測量士補 ◎施工管理技士取得可能な資格1年次2年次3年次4年次共通教育科目(外国語含む)、基礎教育科目および海洋土木工学への導入科目を受けます。土木工学の専門コア科目(構造・土質・水理・材料など)およびこれらの演習、実験、実習を受けます。海洋環境に関する専門コア科目(海洋物理・沿岸環境など)および海洋土木工学の応用科目(構造解析・土木環境計画・コンクリート構造設計・海岸環境)とこれらの演習、実験、実習を受けます。本学科は環境システム工学講座と建設システム工学講座からなっています。4年次になると、希望する講座・研究室に配属され、興味あるテーマで卒業研究を行います。環境システム工学分野海洋の物理現象の解明、利用と開発、環境保全、防災に重点を置いた教育・研究を行います。例えば、「鹿児島湾の赤潮発生メカニズムの解明」や「森林生態学を応用した海岸林による津波減災」、「豪雨による土砂災害の予知と防災対策」などの研究を現在しています。建設システム工学分野沿岸域や外洋域での構造物建設等に関する設計・施工・補修に重点を置いた教育・研究を行います。現在、「シラス(櫻島噴出物)でつくるコンクリート開発」や「地震や波が洋上風力発電基地などの海洋構造物に及ぼす影響評価」などの研究を現在しています。▲シラスコンクリートを使用して温泉環境下に建設された丸尾の滝橋

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