駒澤大学 大学案内2018
68/164

「自炊代行」は違法?Q先日、「自炊代行」は違法という判断が最高裁でなされました。えっ、食事を人に頼んで作ってもらうのが違法?!と思った方もいるかもしれませんが、ここでいう「自炊」は、自分で購入した書籍をスキャンして電子化することを意味する言葉です。こうした書籍の「自炊」行為は、電子書籍の普及がなかなか進まない中、スペースをとらずに保存でき、持ち運びも便利になるというメリットから、広く行われており、個人が、自身で購入した書籍について自身で使うことを目的として行う場合は、著作権法上も適法であると考えられています。しかし、こうした行為を事業者が金銭的対価を得て代わりに行う、いわゆる「自炊代行」については、著作権法に違反するという判断を下したのが、冒頭の最高裁判決です。代行業者の言い分は、依頼者の「手足」として代わりに行っているだけなので責任は生じないというもの、に対して最高裁は、代行業者は自らの管理の下で金銭的対価を得てサービスを提供しているのだから責任が生じるとしました。法律問題については、一つの立場からだけでなく、複数の利害関係者の立場から多角的に考えてみることが重要です。皆さんはどう思いますか?Aもっと便利に買い物ができないだろうか?Qネット通販が当たり前のものとなり、大手企業だけでなく一般の人でもインターネットで物を売れる時代となりました。消費者としてはわざわざお店に行かずに買い物ができて便利です。価格の比較が容易な上、店舗での買い物よりも豊富な品揃えの中から商品を選ぶことができます。一方、実物を手にとることができないため、届いた商品がイメージと違ってがっかりした経験もあるのではないでしょうか。返品等に関する規定もありますが、できることなら初めからイメージ通りの商品を購入したいところ。 そんな消費者の希望を叶える技術が研究されています。仮想試着システムは、自分がその服を着たらどう見えるかを体型の3D形状を考慮して提示してくれます。質感ディスプレイは、PCの画面で表現できないような物の質感を提示してくれます。匂いや味を伝えるディスプレイなども研究されています。3Dプリンタ関連の技術の発展により、将来は材料さえあれば買った物がデータとして転送されてすぐプリントアウトされる、そんな時代が来るかもしれません。本や音楽などのコンテンツがネットを通じて配信されるようになったように、あらゆる物が「新しいメディア」として配信される日が来るかもしれません。A(グローバル・メディア学科:松前 恵環 講師)(グローバル・メディア学科:平井 辰典 助教)067

元のページ  ../index.html#68

このブックを見る