駒澤大学 大学案内2018
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ピラミッドや象形文字(ヒエログリフ)と並ぶエジプト文明の特徴に、死者の体を保存するミイラがあります。エジプトでは、肉体は魂の「器」だとされていたため、肉体が残っていれば魂が戻って来て、「あの世」で復活できると考えられていたのです。では、その「あの世」と「この世」の境界線はどこかと言うと、みなさんご存知のナイル川。日本人が彼岸と此岸を三途の川で分けるように、エジプト人のあの世はナイル川の向こう側だったのです。そんな感覚なので、当時のエジプトにおいて死者は遠い存在ではありませんでした。その証拠に、エジプトのお墓からは、死んだ人に宛てた手紙がいくつも見つかっています。書いてある内容も、妻から死んだ夫に宛てて「娘がぜんぜん勉強しないので何とかしてほしい」といった、ごく日常的なもの。きっと、手紙を出せばすぐに届くと思っていたのでしょう(なんせ川向うにいるのですから)。それにしても、あの世で復活してまで娘の不勉強に悩まされるなんて、エジプトのお父さんも大変ですね。(大城 道則 教授:西洋史)歴史学科 外国史学専攻のその他の演習(ゼミ)テーマもCheck!P.050文学部歴史学科外国史学専攻男:154人(50%)女:157人(50%)総計:311人2016年5月1日時点古代エジプト美術館(東京都渋谷区)でのフィールドワークひがんしがん047

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