駒澤大学 大学案内2017
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045古墳というと「仁徳天皇陵」をはじめとして、大王や豪族のお墓というイメージがありますが、実はそれだけではありません。6~7世紀には一部の民衆も、「群集墳」とよばれる小規模な古墳をつくるようになります。駒澤大学では、5年間にわたり、毎年夏に静岡県湖西市にある群集墳の発掘を行いました。この発掘では、遺体を納める石室の前できれいに並べられた土器が見つかっています。これは果たして何を意味しているのでしょう。土器は水平に置かれていたため、中には何かが入っていたと推測できます。すると、これは「お供え物」を入れていたのかもしれません。私たちが先祖のお墓にお供えするのと同じように、当時の人々も水や食べ物を土器に入れてお供えし、家族の死を悼んだのではないかと考えられるのです。千数百年も前の人々がどんな風習を持ち、日々どのような生活を送っていたのか。それを文書ではなく、遺された「モノ」から考察し、論理的な「ストーリー」を組み上げる。それが考古学の醍醐味なのです。歴史学科歴史学科考古学専攻のその他の演習(ゼミ)テーマもCheck!P.055◆縄文時代の宗教観◆縄文時代における丸木舟の製作と使用◆出雲地域における弥生時代青銅器の生産と流通◆古墳時代における赤色顔料使用の意味◆武蔵の横穴墓―横穴墓から見る律令制開始期の地域間交流―◆蝦夷と蕨手刀◆中世城館からみる技術移行―虎口と横矢を中心に―◆殷周青銅器に見られる動物器形と装飾◆先秦時代における甬鐘の研究◆古代エジプトにおける副葬品としての銅製品文化財保護の観点から「金沢のまちづくり」について研究しました。お寺や神社ではなく、普通の民家が文化財として歴史的まちなみをつくっている点が面白いと思ったからです。調べてみると、金沢ではまちづくりに関する条例などがたくさんつくられ、地域住民と行政が一体となってまちづくりを進めていることがわかりました。過去の人々の営みを残し、それを現在の人々が学び、未来へと継承していく。「金沢のまちづくり」は文化財保護としてひとつのモデルケースになると思います。文学部▶ 卒業論文・研究課題例水井 友美子歴史学科考古学専攻 2016年卒業東京都立青山高等学校 出身(酒井 清治 教授 : 考古学)考古学専攻神座古墳群(静岡県湖西市)における発掘実習 | キャンパスで学んだ知識や技術を実践する▶ 私の研究テーマ古墳時代の人々は、死者をどう弔っていたのか男:106人(55%)女:85人(45%)総計:191人平成27年5月1日時点

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