駒澤大学 大学案内2017
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041「稲羽(いなば)の素兎」の神話を知っていますか。ワニをだまして海を渡ったウサギが怒ったワニに毛皮をはぎ取られて泣いていると、そこに神様が通りかかり…というお話です。このような出雲の神話が『古事記』には数多く出てきます。しかし、『古事記』のわずか8年後につくられた『日本書紀』にはごくわずかしかありません。その理由は、二つの歴史書の役割に関係がありそうです。『古事記』は天武天皇の命によって各地の伝承がひとつにまとめられたもので、いわば天皇家の記録です。一方の『日本書紀』は国の正史であり、日本を諸外国にアピールする役割があります。出雲国の力は一時は大和に匹敵していたとも考えられるため、中国や朝鮮半島の国々に自分たちの権威を示したかった大和政権が出雲の神話を意図的に削除した、と推測することもできるのです。神話は民族の文化的な遺産、言い換えると、古代と現代を結ぶ「絆」です。古代史を学ぶことには、歴史を知るだけでなく、私たちの国や民族のルーツについて考えるという意味もあるのです。歴史学科歴史学科日本史学専攻のその他の演習(ゼミ)テーマもCheck!P.054◆日本神話における火の神の役割◆壬申の乱について◆平氏政権と鹿ヶ谷◆外交にみる真田昌幸の支配領域◆近世文芸書にみる町人の心中認識◆近世朝幕関係論◆新選組と多摩の豪農層◆自由民権運動と演説会◆大正期・自由教育の思想的潮流と展開◆昭和陸軍と対中国政策書家の「三蹟」の一人として有名な藤原行成。彼は百人一首の中で清少納言の歌の相手としても知られていますが、その人物像はあまり明らかになっていません。そこで、行成が摂関政治期という時代の中でどのような人生を歩んだのかを、彼の日記である『権記』を主な史料として、特に貴族官吏としての彼に焦点を当てて論じました。扱った史料がすべて漢文体で読み込みが大変でしたが、一つの課題と向き合い、日々努力することで達成できるということを学びました。文学部▶ 卒業論文・研究課題例長尾 美希歴史学科日本史学専攻 2016年卒業香川県大手前高松高等学校 出身(瀧音 能之 教授 : 日本史〔古代史〕)日本史学専攻古代史に関する史料講読を通して、卒業論文執筆に向けて史料の取り扱いを学ぶ▶ 私の研究テーマ『古事記』と『日本書紀』の違いは、一体、何か男:239人(55%)女:195人(45%)総計:434人平成27年5月1日時点

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