青山学院大学 大学案内2018
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2000年の時を超えて、“sine ira et studio”という言葉が心に響きます。1冊の本との出合いが、その後の人生を決めてしまうとは、当時中学生だった私には想像すらできませんでした。『世界の歴史』という本の中で、秀村欣二先生が書かれたローマ史のおもしろさに惹かれ、のちに本学の史学科に進学し、先生の元で歴史を学び始めることになります。例えば「なぜローマ帝国が滅びたのか」という問いに対して、学者たちが研究を重ね、今までに210通りもの解釈が生まれました。高校の教科書に数行でしか書かれていない出来事にも、さまざまな解釈が存在するのです。ひとつの解釈で納得せずに、大学では自分なりの考えを追究してほしいと思います。時間を忘れて没頭する。それこそ大学での学びの醍醐味です。ローマの歴史家 コルネリウス・タキトゥスは「愛も怒りもなく」という意味をもつ、“sine ira et studio”という言葉を残し、偏見のない不偏不党の精神が大切だと説いています。それは解釈はひとつではないという考えにつながると思いませんか?文学部をめざす皆さんは、さまざまな分野の本をたくさん読んでください。知らなかった世界を知ることは、学びをより楽しいものへと導いてくれるからです。文学部長 阪本 浩 教授写真 左から:比較芸術学科 3年/史学科 2年/フランス文学科 2年/文学部長 阪本 浩 教授/日本文学科 3年/英米文学科 3年〔青山キャンパス 間島記念館前にて〕

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