茨城大学 大学案内2019
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茨城大学農学部生物生産学科を卒業後、1993年に茨城大学大学院農学研究科修士課程を修了。さらに1996年、東京農工大学大学院連合農学研究科博士課程を修了。茨城県農業総合センター生物工学研究所を経て、1996年に茨城大学に着任。2001年から約1年間は文部省在外研究員として果樹研究の聖地であるイギリスのイーストモーリング研究所に留学。現在は、茨城県や学外の研究機関と共同で「国産レンコンのブランド力強化プロジェクト」を代表者として推進している。農学部 地域総合農学科井上 栄一 教授Inoue Eiichi農学部教員紹介新鮮で美味しい野菜や果物を消費者に届けるための研究を展開しています私の研究分野は園芸学といって、野菜や果物そして花などの観賞植物の生産から利用までを研究対象としています。茨城県は全国2位の農業産出額を誇る農業県ですが、そのうちの約50%が園芸作物によるものです。野菜や果物には国際的な競争力が高い品目も多いので、最近では輸出にも力が注がれています。私たちの研究室では、園芸作物のなかでも、ナシ、クリ、ブルーベリーなどの果物やレンコンなどの野菜の研究に力を入れています。特に果実に関しては、農学部附属フィールドサイエンス教育研究センターの果樹園で自らが栽培したナシやリンゴなどを材料として研究を行っています。関東の国立大学で本格的に果物を栽培して研究をしている研究室は数カ所しかありませんので、茨城だけでなく他都県の研究所や企業とも共同研究を行っています。高校生の皆さんは将来の受験に向けて進路選択に悩んでいることと思います。私は本学の卒業生でもありますが、入学時から園芸学を志していたわけではありません。私が農学部への進学を考えるようになったのは、中学生のときに市場を席巻した「輝虎(きとら)」というキュウリの台木品種がきっかけでした。「輝虎」はブルームと呼ばれる白い粉がキュウリの表面に形成されるのを防ぐ能力を持っている品種です。現在ではブルームレスでつやのあるキュウリが主流ですが、当時としては画期的で他のキュウリが売れなくなるほどのインパクトがありました。私の実家は農家なので、間近でそのような状況を目にして作物品種の持つビジネスにおける可能性に驚愕し、将来自分も画期的な品種を育成して農業に貢献したいと考えるようになりました。農学部の卒業研究は念願が叶って品種改良の技術を扱う植物育種学研究室で履修しました。当初、大学院への進学は全く考えていませんでしたが、研究にのめり込んで博士課程までお世話になりました。結局、品種改良に携わりたいという当初の目標は叶っていませんが、教員として指導した修了生が野菜や花の品種改良の現場で活躍しているので、間接的には叶っているのかもしれません。最近の農学部入学者にはこれまで農業とは縁の遠かった方も多く、純粋に植物や動物に興味があることが進路選択のきっかけだという方も増えています。入学に至った理由は様々でも農学部で充実した四年間を過ごした方には必ず将来の展望が開けると思います。私のように研究に更なる興味が出てくれば大学院への進学も選択できます。私たち教職員は、その手助けをするために魅力的なカリキュラムを用意して皆さんを待っています。農学部77IBARAKI UNIVERSITY ADMISSION GUIDE 2019

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