茨城大学 大学案内2018
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思い描いたとおりにならない難しさも教師という仕事の魅力です小・中・高等学校国語科の文学教育理論と方法(実践)に関する研究を専門とし、主に国語科教育学・教育法の講義、演習、研究指導を担当している。また、全学教職センターの専任教員として、全学・各学部における教職課程(教員免許状取得のための科目)の運営・統括業務に携わり、教育実習の事前事後指導などを担当する。教育学部/全学教職センター昌子 佳広 教授Shoji Yoshihiro教育学部教員紹介 大学で教えるようになる以前は、小学校の教師を13年間やっていました。子供の頃からなりたかった憧れの仕事。その原体験は、自分が得意な国語の問題について他の人に教える機会があったことでした。同じ問題でも、分かる人と分からない人がいるのはなぜか。教えようとしてもなかなか上手くいかない。だからと言って答えだけ教えても意味がない。では、いったいどうすればいいのだろうか。そうした疑問がやがて、教えることへの興味につながっていったのだと思います。 教師という仕事の最大の魅力は、“刹那的である”ということ。どんな授業でも、それは常に“一回限り”の行為であり、同じことをもう一度再現しようとしても不可能なのです。たとえば中学校では、複数のクラスで同じ教材を使い、同じような進め方で教えていくのですが、実際には生徒の反応が違ってきたりするので、全クラスで完全に同じ授業をすることはできません。必ずしも自分が事前に思い描いたとおりにはならない難しさ。それが同時に、面白さを感じる部分でもありますね。 そういう難しさのある仕事だからこそ、教師の力量を上げるためには、個別の体験をひたすら積み重ねていくしかない。実践の経験が物を言うんです。私自身、小学校の教師だった頃は、前回の授業を反省し、考察し、授業内容を研究し、また次の授業に向かって行く、ということの繰り返しでした。日頃、学生たちにもよく言うのですが、授業づくりというのは万全をめざす作業だけれど、決して万全にはなり得ない。それでも「もうこれでいいや」と諦めてしまっては豊かなものはできません。いくつもの選択肢からプランを選び、そのメリット・デメリットを踏まえて、弱い部分をどう補うかを考える。そういう意識を持って欲しいと思っています。 だから、学生たちに教材の研究や授業プランの立案をしてもらう時には、私も学生と同じ作業をするようにしているんです。学生よりも深く理解することで、自分の考えもきちんとぶつけられるし、「なるほど、そういう考え方もあるのか」と気づいてもらえる。まだまだ学生たちには負けたくない、というライバル心もあるのかもしれませんが(笑)。 教師というのは本当に魅力的な職業です。どこに行っても子供たちはかわいいし、周りの先生方も一生懸命にやっている。もちろん苦労することはあるだろうけれど、それをやるのが教師としてのダイナミズムでしょう。教師をめざす人は、ぜひ希望をもって茨城大学に来て欲しいと思います。教育学部43IBARAKI UNIVERSITY ADMISSION GUIDE 2018

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