秋田県立大学 大学案内2019
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 私の研究テーマは「植物根伸長促進作用を持つ微生物の接種効果の検証」です。土壌の中には多くの微生物が存在していて、農業において植物の生育促進や病害抑制といった重要な働きをしています。私は特に、植物の根の伸長を促進させる微生物について研究しています。具体的には、研究対象の微生物を与えた土を用いて、キャベツの苗を栽培した後、土の中から根を引っ張り出して、その根の密度や葉の重量を測ることで、微生物を与えたことによる影響を観察しています。この時、根が伸長していれば、微生物が作物の生育促進につながる良い影響を与えていることが期待できます。現在は、ハウス内でこのような研究を進めていますが、今後は屋外の畑でも試験を行う予定なので、ハウスよりも大きな畑で、どのような結果が出るのか楽しみです。 私がこの研究を選んだ理由は、少しでも農家の方の力になりたいと思ったからです。もともと土壌に存在している微生物の力を有効に使うことができれば、環境保全をしながら産業活動を行うことが可能となります。実際に、微生物を用いた資材は注目されていて、市場にも多くの微生物資材が流通しています。しかし、市販の資材には、微生物の効果について明確な情報が示されていないものが多くあります。また効果の再現性が低いといった問題もあり、市販の微生物資材の効果や評価をめぐっては、農家の方も困惑しています。安心して使っていただくためには、根拠が必要です。将来的にこの研究で得られた成果が根拠となった資材が使用され、農家の方の収量の増加につながればとてもうれしいです。 これまでの学生生活を振り返ると、1・2年次に取り組んだ学生自主研究が、とても興味深く、有意義な経験でした。先生や先輩のサポートを受けながら、興味のある研究ができ、とても恵まれた環境だと感じました。研究を通して、実験方法や器具の操作はもちろん、データのまとめ方や中身が伝わるポスターの制作方法など多くのことを学ぶことができました。また、2年次の学生自主研究で、サイエンス・インカレに出場することができました。大会には、全国から生物系・工学系・化学系など幅広い分野を学ぶ大学生が集まっていて、そこで発表した経験は、とても貴重なものになりました。他の参加者の発表は、とても説明がわかりやすく、研究に対する熱意が伝わってくるものばかりで、同じ大学生なのかと圧倒されましたが、他大学の学生や審査員の先生方とも交流できて、自分の視野がとても広がりました。三國 あずさ さん MIKUNI Azusa生物資源科学部 生物環境科学科 4年青森県/青森東高等学校出身MY VISION在学生のビジョン/生物資源科学部自分の研究で農家の方の力になりたい6

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