秋田県立大学 大学案内2019
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注目の研究[生物生産科学科]生物生産科学科菅原 大夢 さん[4年]秋田県/御所野学院高等学校出身 原先生は明るく、気さくな方です。研究では、イラストを活用したとても分かりやすい説明で、学生をサポートしてくれます。また、冗談を言って周囲を笑わせることで、研究室の雰囲気を常に和ませてくれている面白い先生です。 近年、生命科学・遺伝子工学の進展は目覚ましく、農業・環境分野においても次世代シーケンシング技術は重要な研究手法になってきています。本学には、実践的なフィールド研究施設があるだけでなく、様々な研究機器も整備されていますので、皆さんが興味のある生物や現象について、基礎から応用までの研究ができると思います。MESSAGE VISION次世代シーケンシング技術を使った薬用植物の有用遺伝子の探索研究 動物と違って移動できない植物や微生物は、自身の生存を有利にするために、二次代謝産物と呼ばれる多種多様な有機化合物を合成する能力を発達させ、繁殖や防御などに利用しています。そして、私たち人類は、色素や香料、スパイスのほか、生薬のような薬として、二次代謝産物を様々な用途に活用してきました。私たちは、薬用植物などの二次代謝産物に着目し、特に、生合成に関わる酵素遺伝子に焦点を当てて、生合成の解明と有用物質生産への応用を研究しています。 研究材料の一つであるリンドウ科のセンブリは日本固有の薬草で、健胃薬として利用されています。最近はセンブリエキスの育毛効果も注目されています。二次代謝産物としてスウェルチアマリンなどの苦味成分が多く含まれています。一般的に、二次代謝産物の生合成は多段階の化学反応からなっており、様々な酵素が関わっています。スウェルチアマリンの生合成においても、多くの酵素の関与が推定されていますが、まだ全ての酵素が明らかになってはいません。 これまでに、私たちは次世代シーケンシング(NGS)という膨大なDNA情報を解析できる革新的な技術を使い、スウェルチアマリンの生合成に関わる重要な酵素遺伝子を見出しました。現在、酵素自体を大量発現させ、スウェルチアマリンの生合成解明のための機能解析を進めています。また、酵素遺伝子だけでなく、生合成全体を統括すると推定される司令塔遺伝子も発見したので、効率的な物質生産技術につなげたいと思っています。生物生産科学科原 光二郎 准教授専門分野分子生物学、植物工学Akita Prefectural University 201955

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