秋田県立大学 大学案内2018
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Messageみらいへ飛ばす注目の 研究 去る者は追わず来る者は拒まず、でも近くで見守っていてくれる先生です。どんな学生に対しても寄ってくる人には親身になって対応してくれて、自分の意志で動く人にはその人のことを尊重し受け入れてくれて、いつ戻ってきてもいいように近くで見守ってくれています。 大学の教員は、講義で授業を行うほかに、豊かな社会づくりに役立つ様々な研究に取り組んでいます。私の専門分野は建物の安全性に関わる分野ですが、当たり前の安全を当たり前にすることを目標に日々、研究を行っております。毎日の生活の些細な事が、そういった科学技術の積み重ねで成り立っていることを、みなさんも大学で感じ取ってほしいと思います。StudentVoice大学院・建築環境システム学専攻新沼 琢也さん[2年]福島県/尚志高等学校出身構造物に作用する津波荷重の評価方法に関する研究 先の2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では、地震の揺れによる建築構造物の被害に比べて、地震が引き起こした津波による被害が圧倒的に大きく、衝撃的でした。津波から身を守るためには、まず高台に避難することが大原則ですが、高台まで道のりの遠い平野部や背後に避難に適さない急峻な地形が迫る海岸集落などは、津波からの避難が難しいのが現状です。そのような地域の津波の避難場所として、堅固な中・高層建物を一時的な避難のための施設として利用する、いわゆる津波避難ビルが提案されています。津波避難ビルは、その「津波からの一時避難場所となる」という性質から、津波に対しても倒壊、流失しない津波に強い設計がなされないといけませんが、津波に対して強い建築構造物の設計を行うためには、建築物に生じる津波の力の大きさを適切に評価し、設計に反映させる必要があります。しかし現時点では、建築構造分野において、津波被害の定量的評価、分析および津波荷重の推定を行った事例は極めて少なく、構造物に作用する津波荷重の評価方法の確立が求められていると言えます。 私の研究テーマは、極大地震によって引き起こされた津波が護岸を越流し建築構造物に到達した場合、その津波が建築構造物に与える荷重の大きさを明確にすることです。これにより津波に対して安全に使用できる建築構造物の設計を可能にし、来るべき大規模災害に備えた安全な社会の構築を目的としています。システム科学技術学部建築環境システム学科小幡 昭彦 助教Obata Akihiko構造学講座建築構造学研究グループ専門分野/建築構造学研究テーマAkita Prefectural University 31

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