石川県立大学 大学案内2019
31/46

30地域に根差した研究、新たな分野への挑戦。私たちの探求心が豊かな明日を創る力に。今の研究の魅力は、植物の品種育成に関わる一連の流れを経験することができることです。それによって、農場を管理する知識と実験室内での遺伝解析の知識、両方を身につけることができました。研究対象であるBrassica rapaは、多様な形質を有しているにも関わらず、そのほとんどの遺伝解析が、いまだ進んでいません。そのため、その手法を確立し、効率的な遺伝解析を可能にすることで、生産者や消費者のニーズに対応した品種育成が効率的にできると考えられます。Laboratory Story 02NoriakiItoLaboratory Story 06NanamiInoueLaboratory Story 07ChifumiShinagawa石川県立大学は小規模ながら大学院もあり、博士前期課程と博士後期課程が開設されています。学部4年目の卒業研究で研究の面白さに触れた学生の中には、大学院に進み真理の探究を突き詰めたいとする学生も増えています。それぞれの対象はミクロな分子から微生物、米や野菜、果物、動物、そして森林や大気など様々ですが、教員のきめ細かな指導を受け、地域に貢献する研究を行っています。さらにその研究を海外の学会などで発表し、国際的なレベルまで高めようと日々頑張っています。ハクサイやカブなどの原種とされるアブラナ科の の効率的な遺伝解析手法の確立農業用ため池における水質自動計測システムの開発と、それを用いたpH変動要因の考察食品科学専攻 食品化学研究室品川 千迪さん大学院Messages fromタンパク質分解酵素を添加した米粉パンの品質改良メカニズムの解明石川県の発酵食品フグ卵巣の糠漬けにおいて、フグ毒が減少するメカニズムの解明問題解決の第一歩は現状の把握です。そのために、環境問題への対処においては計測という技術が欠かせません。計測手法を工夫すれば興味深いデータを見ることができ、そこから新たな知見も得られます。卒業研究に没頭した1年間、試行錯誤しながらデータを得る方法を創り出す過程はとてもやりがいのあるものでした。また、大学で学んだ知識を活かして、農業水利施設という身近な環境問題へ関われたことは貴重な経験になったと思います。小麦粉に水を加えてこねると、グルテンというタンパク質の網ができます。パンはグルテンのおかげで膨らみますが、小麦(グルテン)にはアレルギーのある人もおり、だれもが食べることはできません。そこで、グルテンを含まない米粉でパンを作りたいと思い、試行錯誤を重ねてきました。最近、タンパク質分解酵素を加えるとふっくら焼きあがることがわかってきました。そのメカニズムを解明し、だれもが安心して美味しく食べられる米粉パンを目指し、日々研究に励んでいます。古くから発酵食文化が根付く石川県には、フグの卵巣を食べるという珍しい食文化があります。フグの食中毒の原因物質であるテトロドトキシンを多く含むフグの卵巣を材料としながら、食用可能なレベルにまで毒性を減少させる発酵のメカニズムについて、これまでにも研究は進められてきましたが、いまだに謎に包まれ解明されていない部分が多々あります。誰も知らない新たなことを発見し学会等で発表することで多くの人に興味を持ってもらう。私はとても魅力を感じています。研究紹介Laboratory StoryLaboratory Story 04YosukeNakagawaBrassica rapa

元のページ  ../index.html#31

このブックを見る