石川県立大学 大学案内2018
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独創的な発想をカタチに。大学と企業の垣バイオ・環境・食をキーワードに持続可能な社会の創造をめざす石川県立大学では、それぞれの学科で従来の専門領域の広がりや学際的な領域への展開を視野に入れた教育・研究を行っています。新しい領域を開拓し、高木 博樹 助教生産科学科植物遺伝育種学次世代シーケンサーを活用して、ゲノム育種を加速させる農業における有用遺伝子の同定に次世代シーケンサーを活用 新たに有用な遺伝子を同定することは、ゲノム情報を活用した育種において重要な課題です。しかし、従来の技術を用いた遺伝子同定は、多大な時間と労力、コストを必要とするため、当研究室では「次世代シーケンサー」とよばれるゲノム解読装置を活用した迅速かつ低コストの新規有用遺伝子技術の開発に取り組んでいます。これまでに、イネにおける耐塩性遺伝子を同定し、同定した遺伝子を活用して新たな品種の育成に成功しています。アブラナ科野菜の形質を制御する遺伝子を同定し、育種に活かす 現在、私が取り組んでいるのは、アブラナ科野菜の育種です。なかでも、Brassica rapa という植物種に興味を持っています。この植物種には、かぶ、白菜、水菜、チンゲン菜など、私たちが普段食べている身近な野菜が属しています。これらの野菜における形質の違いが、どのような遺伝子によって制御されているのかを解析し、同定したいと考えています。遺伝子同定ができれば、実際にそのゲノム情報を活用した育種にも挑戦していきます。9交配の結果得られた子孫を圃場で栽培している様子藤原 洋一 准教授環境科学科 水資源学白山山頂から能登の海岸をフィールドとして環境保全策、管理方法を考える水の森羅万象を調べる:水文学とは? 地球温暖化によって白山の雪はどの様になってしまうのでしょうか?森林には洪水・渇水緩和機能などがあると言われていますが、どのくらいの機能があるのでしょうか?また、水田は洪水を一時的に蓄えたり、周辺の温度環境を緩和したりしていますが、これらの機能をさらに高めるためにはどうしたら良いのでしょうか?こうした疑問を解き明かす学問を水文学といいます。私の研究室では、この水文学を用いて、2015年に手取川で発生した濁水が地下水環境へ及ぼした影響、金沢市周辺で問題となっている放棄竹林が水源涵養機能に与える影響などを調べて対応策を検討しています。ドローンを使った新たな環境調査手法を確立する 車で走ることができることで有名な千里浜海岸の北部、羽咋市柴垣海岸には、イカリモンハンミョウという絶滅危惧種が生息しています。ハンミョウの生息には、平坦な砂浜海岸、適度な土壌水分、ハンミョウのエサとなるハマトビムシが集まる打ち上げ海藻などが必要不可欠です。従来、これらは人海戦術によって調べられていましたが、砂浜は広くまた暑くて調査は非常に大変です。そこで、私の研究室では、ドローンを使って、砂浜の微地形、土壌水分、打ち上げ海藻の分布などを一挙に調査できる手法を開発しています。そして、これらの調査結果に基づいて、イカリモンハンミョウが暮らしやすい環境を取り戻すための方策について検討します。すいもんがく様々な形質のカブドローンで撮影した柴垣海岸白山の雪渓(千蛇ヶ池)

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