横浜市立大学 大学案内2019
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世界トップレベルの研究設備で学ぶ鶴見キャンパスでは、理学部の学部生、生命医科学研究科の大学院生が学修、研究を行います。本キャンパスに所属する教員は、学部生、大学院生の指導はもちろん、生命医科学分野における世界的な研究拠点となることを目指して、研究活動に取り組んでいます。また、本キャンパスは理化学研究所横浜キャンパスと同一敷地内に位置し、生命医科学研究科では理化学研究所、産業技術総合研究所、国立医薬品食品衛生研究所から、多くの研究者が客員教員として参加し、世界トップレベルの研究を背景にした若手研究者の育成を行っています。鶴見キャンパスには海外からの研究者の来訪も多く、国際色豊かな研究生活を送ることができます。NMR(核磁気共鳴)装置は、医薬品などの有機化合物のみならず、細胞や組織を構成するタンパク質、核酸、脂質などの生体分子を、非破壊的に原子レベルで観測できる卓越した研究機器です。鶴見キャンパスには500、600、700、800、950MHzとさまざまな静磁場強度の超電導磁石をもつNMR装置があります。中でも950MHz-NMRは世界トップレベルの感度を誇り、高速液体クロマトグラフィーで分離した化学物質をリアルタイムで検出できるように設計されています。これにより、超微量の代謝物質などを分解される前に同定でき、より大きな生体内タンパク質の立体構造や触媒作用に関するダイナミクスも解析できるようになりました。NMR解析から得られる情報は、新たな生命現象の解明のほか、タンパク質が関与する疾病の原因究明、薬剤設計などの創薬研究、機能性食品の開発など、多岐に活用することができ、最先端の研究を推し進めることが可能となります。さらに950MHz-NMRは溶液の試料だけでなく、神経変性疾患の原因であるアミロイドなど固体の試料でも測定できるようになっており、外部の大学や企業からの研究者にも広く利用されています。CrayXC50は、並列計算機として、現在最も優れているといわれているスーパーコンピュータのひとつです。このシステムは、4480個の計算コアからなり、344TFLOPSの性能を持ちます。CrayXCシステムの導入により、タンパク質立体構造の情報解析などさまざまな生命科学の研究分野がより推進されるものと期待されています。現在、生命科学の研究分野では、ゲノムの配列情報や、タンパク質の立体構造情報など、大量の情報が作り出され、世界で共有されています。「バイオインフォマティクス」という研究分野は、その名前の通り、バイオ(生物学)とインフォマティクス(情報科学)が融合した研究分野で、インターネットやコンピュータを使って、そのような膨大なデータの中から、重要な情報を取り出すための研究をしています。「生体分子シミュレーション」は、DNAやタンパク質といった生体分子の機能や構造のあり方を、コンピュータの中で、バーチャル(人工的)にシミュレーションして明らかにしようという研究分野です。このように鶴見キャンパスでは、インターネットやスーパーコンピュータをバイオ研究に最大限に生かすような最先端の研究を行っています。950MHz超高感度LC-NMR装置世界最高レベル高感度NMR装置を用いた生体高分子の研究を行っています。2017年8月に導入されたスーパーコンピュータCrayXC50鶴見キャンパスバイオ研究分野の分析を促進させるスーパーコンピュータ■ NMR装置■ スーパーコンピュータ90

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