東京理科大学 大学案内2018
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研究室紹介航空機、自動車、船の周りの空気や水の流れ、ガソリンエンジン、ジェットエンジン、発電プラント内の高温・高速流動など、熱と流れに関わる諸現象とエネルギー機械への応用を勉強します。熱・流体工学系自動車、航空機、ロボットなどを作るために、金属、セラミックス、プラスチックなどの材料の特性、強度などを学び、部材に加わる力を計算して壊れにくい形や寸法を決めるための勉強をします。材料・構造力学系ロボットやメカトロニクスに代表されるこの分野は、物を作って動かしたり、動きの解析をします。技術立国日本を支えてきた、日本の技術力の原点・根幹に関わる領域です。知能機械・機械力学系自動車やロボットなどの機械製品を作るためには、それらに必要な部品の形状や強度、機能を発揮させるためのメカニズムを考え、さらにそれらを製作する方法を決定する必要があります。これらの過程を機械設計、機械製作といいます。設計・製法系[専攻]材料強度学、計算固体力学 [研究]異方性クリープ解析、高温疲労、信頼性解析、生体力学シミュレーション、非破壊検査[テーマ例] 1ものの壊れ方をミクロな世界から追求しよう 2ものの壊れ方をコンピュータで再現して調べよう 3コンピュータを活用した仮想現実化技術によって最適な歯科治療法を見つけよう材料強度研究は、ものづくりの根幹を支える重要な研究分野です。材料強度研究によって、例えば、安心して乗れる飛行機や速くて格好のよい自動車を作ることができます。また、それらを安全に運行するための点検法や修理法等の指針も得られます。最近では、医学、地球物理学、農学等の広い分野で材料強度研究が必要とされています。本研究室では、新しい計算力学的手法の開発、材料の微視組織を考慮した損傷・破壊過程の解析、歯科治療のシミュレーション等、材料の破壊から生体力学に至る広い分野の計算研究を行っています。また、電子顕微鏡やX線等を使ってものの壊れ方を調べる実験的な研究や新しい非破壊検査法の開発も行っています。中曽根 研究室指導教員/中曽根 祐司 教授[専攻]機械力学・制御 [研究]車両制御、予防安全システム[テーマ例] 1小型電気自動車による障害物自動回避システムの研究 2対歩行者事故リスクを予測した自動車の運転支援システムの研究 3電磁サスペンションによる自動車の振動制御現代の乗り物は、速さなどの性能だけではなく、人にやさしく安全であることも求められるようになってきています。本研究室では、機械や物体のダイナミクス(動力学)を扱う“機械力学”と、メカトロニクスに基礎を置き目標性能を実現するための“制御工学”という二つの学問体系を基盤とし、地球にやさしく、人にもやさしい乗り物や交通の実現を目指して、社会的な要求を背景とした研究に取り組んでいます。最近では特に、交通事故低減のための車両制御技術やエコ運転支援のためのヒューマンインターフェースデバイスなど、次世代交通システムのための技術開発に重点を置いた研究を行っています。林 研究室指導教員/林 隆三 講師[専攻]熱流体工学 [研究]熱流動制御、光計測、マイクロフルイディクス、マイクロ・ナノデバイス[テーマ例] 1微粒子センシング用マイクロデバイスの開発 2光・電気を用いた微粒子、気泡、液滴のリモート制御 33D血管モデルを用いた血流解析 4ナノ粒子の高度濃縮・ろ過 5流動制御アクチュエータ開発生活水準の向上とともに、個人・社会のQOL(quality of life)と持続可能性の両立が要求され、その高い利便性・経済性から、各種エネルギー機器、医療診断機器など多分野でシステムの小型化が急速に進められています。本研究室では、ナノ・マイクロ・ミリメートル領域における、微小スケールの熱流体現象のセンシングと高度制御の観点より、新しい熱流動制御技術やマイクロ・ナノデバイスに関する研究を行っています。 ナノ粒子・細胞の高感度分析やBioMEMS応用、医療応用のためのセンシング、流動制御のためのアクチュエータ開発、さらにそれらの性能評価のための高度光計測技術の開発を行っています。元祐 研究室指導教員/元祐 昌廣 准教授[専攻]知能機械学・機械システム [研究]ロボティクス、バイオメカニクス[テーマ例] 1嚥下機能評価のための筋骨格モデルの開発 2人間協調型筋力トレーニングシステムの開発 3Human‐Robot Interaction(HRI)に関する研究社会の少子高齢化に伴い、医療・社会福祉の分野においてさまざまな問題が挙げられており、いくつかの問題は科学技術による解決が望まれています。本研究室では、ヒトの理解に基づいてヒトと協調しながらヒトの生活を支援するための機械システムに関する研究を行っています。例えば、ヒトの運動を理解する技術として、身体モデリングに基づく嚥下(飲み込み)運動メカニズムの解明に取り組んでいます。また、ヒトと協調しながらヒトの運動を支援する技術として、個人の特性に基づいて最適な負荷調整を実現する筋力トレーニングシステムに関する研究も行っています。これらの研究は、病院や他大学・他研究室との連携の下で実施しています。橋本 研究室指導教員/橋本 卓弥 講師[専攻]精密工学 [研究]機械要素、潤滑、精密機構[テーマ例] 1超高速回転・超小型流体潤滑軸受 2ナノメータオーダで物体位置を制御できる超精密軸受 3非接触で物を動かすハンドリング技術世の中には自動車や家電品などさまざまな機械がありますが、それらの機械はその機能を果たすためにいろいろな動きをする必要があります。機械の動く部分を支持し、機械のなめらかな運動を実現するための部品を総称して軸受といいます。本研究室では、空気や水、油などを用いて物体を非接触に支持することで、高い運動精度を実現できる流体潤滑軸受の研究を主に行っています。この軸受は、レーザプリンタ、自動車のエンジン用軸受など、直接われわれの目には触れませんが、機械の中枢部分で活躍しています。本研究室では、新しい軸受を生み出すことで、機械の性能を飛躍的に向上させることを試みています。宮武 研究室指導教員/宮武 正明 准教授[専攻]流体工学 [研究]数値流体工学[テーマ例] 1ジェットエンジンにおける着氷現象のコンピュータ・シミュレーション 2ジェットエンジンにおけるサンドエロージョン現象の数値予測 3脳動脈瘤の成長・破裂・治療に関するコンピュータ・シミュレーション水や空気といった流体は生活に潤いを与えるだけでなく、われわれの快適な暮らしを支えるために重要な役割を担っています。航空機や自動車から家庭電化製品に至るまで、流体の関与する機械にはさまざまなものがあります。本研究室では、流体工学を基礎として、さまざまな機械の流れをコンピュータ・シミュレーションによって解明し、環境に優しく人間生活をより豊かにする機械の開発に指針を与えることを目標として研究を進めています。最近は、さまざまな物理現象が複雑に相互干渉するマルチフィジックス流体現象に対するコンピュータ・シミュレーション手法の研究開発に精力的に取り組み、開発した手法の産業応用を図っています。また、血管系の各種疾病をコンピュータ・シミュレーションにより解析し、診断・治療に対する指針を提供する研究も行っています。山本 研究室指導教員/山本 誠 教授荒井 研究室指導教員/荒井 正行 教授[専攻]弾性力学、塑性力学、破壊力学、損傷力学、界面力学 [研究]コーティング、プラズマデポジッション、補修技術、損傷評価技術[テーマ例] 1薄膜・皮膜の機械的特性と損傷評価技術の開発 2補修技術の開発と信頼性評価 3機械構造物に対する火山灰付着メカニズムの解明 4新しい材料試験・破壊試験技術の開発本研究室では、限りある資源を将来にわたって持続可能にする、さらには自然災害と共存していくための新しい材料技術の開発を進めています。一例として、化石燃料の節約につながる高効率ガスタービン実現のため、ブレードを保護する新しいコーティング・冷却技術の開発、損傷した機械部品に対する新しい補修技術の開発、自然災害に対する機械構造物の損傷評価技術が挙げられます。これらは産業界、公的研究機関との共同研究の下で進められるため、所属学生は社会と触れ合う機会に恵まれています。もちろん、国内や国外に向けて研究成果を発表するため、研究力やプレゼンテーション能力も向上します。牛島 研究室指導教員/牛島 邦晴 准教授[専攻]材料力学(弾性力学、塑性力学) [研究]数値弾性力学、数値弾塑性力学[テーマ例] 1織物構造の大変形挙動に関する研究 2マイクロラティス構造のエネルギー吸収特性の研究 3発泡フォームで満たされた薄肉筒状部材の軸圧潰特性の研究通常、自動車や飛行機などの構造物に使われる材料は、できるだけ軽量でかつ優れた機械的特性(高剛性、高強度、高衝撃吸収特性)が求められます。本研究室では、ハニカムやフォーム、ラティスといった薄肉軽量構造の機械的特性について、コンピュータによる数値シミュレーション技術を用いて解析し、同時に変形挙動に基づいて特性評価のための理論モデルを構築しています。最終的に構造物の設計に関して、軽量化や安全性の向上に指針を与えることを目標として、研究を進めています。小林 研究室指導教員/小林 宏 教授[専攻]知能機械システム学 [研究]ロボティクス、医療福祉[テーマ例] 1着用型筋力補助装置:マッスルスーツ®の開発 2ロボット受付嬢SAYAの開発 3歩行補助装置アクティブ歩行器の開発本研究室では、実際に役に立つロボット技術を追究しており、「生きている限り自立した生活を実現する」機器の開発を目的に、「マッスルスーツ®」をはじめとする着用型筋力補助装置の開発、新しいコミュニケーションメディアとして顔ロボットの開発、実用的な画像処理技術の追究など、他研究機関では行われていないユニークな研究を独自に進め、企業に負けないコンセプトや技術力を保有し、複数の企業と実用化のための共同研究開発を推進しています。2013年にはベンチャー企業「株式会社イノフィス」を立ち上げ、積極的に製品化を進めています。石川 研究室指導教員/石川 仁 教授[専攻]流体工学 [研究]流れの制御、乱流、非定常流れ[テーマ例] 1プラズマアクチュエータによる流体制御 2乱流中の渦構造の研究 3非定常流れの研究本研究室では、水や空気、いわゆる「流体」のふるまいを研究しています。水が管路の中をどのように流れていくのか、空気が飛行機や車に与える抵抗はどのくらいなのかを、風洞、水路、流速計などの装置を用いた実験や、コンピュータによる数値計算で調べています。抵抗が小さくなれば、燃料の消費や排出されるガスの量を抑えることができるので、物体の形状を抵抗の少ない形に工夫したり、別のデバイスによって作り出したジェットや渦を積極的に利用して抵抗を減らすアクティブな制御にも挑戦しています。また「乱流」と呼ばれる流体の乱れは、その構造そのものが不明であり、ふるまいの予測が困難です。乱流中の渦構造や非定常性に注目することで、乱流の解明を目指しています。後藤田 研究室指導教員/後藤田 浩 准教授[専攻]非線形動力学、燃焼工学 [研究]ガスタービン、燃焼制御、力学系[テーマ例] 1ガスタービン燃焼不安定の検知・制御 2熱流動現象のランダム力学系 3反応拡散系の秩序・非秩序構造の解明反応系熱流体は流動、熱・物質拡散、化学反応が相互に作用し合う非線形現象であり、その強い非線形性が複雑なダイナミックスを生み出します。本研究室では、近年、進展の著しい複雑系科学の理論と数理技術を熱エネルギー分野の新しい研究手法の開発に応用し、反応系熱流体の非線形問題を取り扱うための方法論を確立することを試みています。例えば、地球環境に優しい発電用ガスタービンエンジンの開発で問題となるのは非線形性の強い燃焼振動です。燃焼振動はエンジンの破損や短命化を引き起こすことから、その予兆を複雑系科学の視点から検知し、最適な燃焼状態に制御することを目指しています。本研究室は、国内外の研究機関と共同研究も積極的に展開しています。佐々木 研究室指導教員/佐々木 信也 教授[専攻]機械要素・設計・表面工学 [研究]トライボロジー[テーマ例] 1界面におけるナノ・マイクロ力学特性の計測技術 23次元プリンタなどを用いた機能性表面創製技術 3イオン液体などを用いた潤滑メカニズムの解明と極限環境潤滑技術地球環境問題を背景に低環境負荷技術の開発と普及が急務となっています。本研究室では、産業機械や輸送機械等のエネルギー効率を高め、性能や信頼性を向上させることを目的に、摩擦・摩耗・潤滑現象を対象とするトライボロジーの研究を行っています。材料から製品、リサイクルまで配慮した低環境負荷設計技術に基づき、その実現に必要な新しい機械材料の開発や評価技術の開発に取り組んでいます。その一環として、環境にやさしい植物油や水を使った潤滑システム、イオン液体等の新規潤滑剤の評価、レーザや金属用3次元プリンタを用いた表面改質技術に関する研究を行っています。(2017年4月1日現在)工学部電気工学科機械工学科工業化学科情報工学科建築学科54

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