東京理科大学 大学案内2018
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(2017年4月1日現在)理学部第二部物理学科の研究室にも所属できる場合があります。研究室紹介地球系:地殻・マントル・コアから成る固圏、大気・海洋から成る流体圏、その総体としての地球システム、さらに人間との関わりである環境問題について、物理学の手法により研究する分野です。宇宙系:宇宙を構成している銀河やダークマターなどが繰り広げるさまざまな活動の背後に潜む謎や、宇宙自身の生い立ちと行く末について物理学の立場から解明しようとする分野です。地球・宇宙系物理教育系:物理学実験を中心に、中学校や高校などの物理教育のあり方や方法論を明らかにしていきます。生物系:物理学の手法を導入して生物・生命体の働き、構造を明らかにしていきます。物理教育・生物系原子核を作っている核子は、単一素粒子ではなく、数種類のより基本的な素粒子からできています。これらの基本的な粒子や電子、ニュートリノ、電磁波の振る舞いを研究する分野です。原子核・素粒子系物質の性質を、それらを構成する原子分子の集団の性質として理解しようとする分野です。理論系では原子分子の振る舞いを理論やコンピュータシミュレーションを用いて解明します。実験系では、物質と光や電磁波、電子、中性子などとの相互作用の計測を通じて、背後にある物理を解明します。物質系(理論・実験)[専攻]物理教育、サイエンス・コミュニケーション、自然エネルギー [研究]物理教育、自然エネルギー [テーマ例] 1高校物理実験教材の開発研究 2サイエンス・コミュニケーション 3自然エネルギー・サボニウス型風車風力発電機の開発研究・ 色素増感太陽電池実験教材の開発研究本研究室では、物理学実験を中心に物理学の分野におけるサイエンス・コミュニケーションの研究と自然エネルギーの研究を行っています。サイエンス・コミュニケーションの研究では、物理教育の実践および科学分野の啓発活動の研究として、新聞や雑誌におけるサイエンスライターの養成研究や科学番組制作の実践的研究を行っています。自然エネルギーの研究では、色素増感太陽電池、サボニウス型風車風力発電機、自転車発電機、圧電発電機などを基本に物理学実験の研究を行っています。川村 研究室指導教員/川村 康文 教授[専攻]量子物性物理学(実験) [研究]低温物理、表面物理[テーマ例] 1超伝導体のトンネル分光測定 2超伝導体の磁束量子の観察 3極低温走査プローブ顕微鏡の開発本研究室では極低温で動作する走査トンネル顕微鏡という、実空間で原子一つ一つを見たり動かしたりすることができる装置を用いて、超伝導の研究を行っています。特に銅酸化物高温超伝導体や鉄系超伝導体などの新奇な超伝導を示す物質群における電子の振る舞いの理解を目指しています。坂田 研究室 (実験)指導教員/坂田 英明 教授[専攻]量子光学、量子情報科学(実験) [研究]光デバイス、光回路、光子統計[テーマ例] 1単一光子・もつれあい光源の開発 2光回路による光モード状態制御 3光子統計・量子干渉の実験近年、絶対に盗聴のできない「量子暗号」や、計算機能力の飛躍的な向上を可能とする「量子コンピュータ」に結び付く量子情報科学の研究が活発になっています。本研究室では、光の粒子である光子を使って、この量子情報科学の研究に取り組みます。線形光学・非線形光学の手法を駆使して、量子的な統計性を示す光子発生源の開発や、光のモードを操作する光回路の開発、また非線形結晶や光デバイスを利用した光子の量子状態制御を目指しています。佐中 研究室 (実験)指導教員/佐中 薫 准教授[専攻]理論物理学 [研究]ハドロンを中心とする素粒子・原子核物理[テーマ例] 1ハドロンのクォーク・グルーオン構造 2高温高密度下のクォーク物質の性質 3ゲージ・重力理論対応によるグルーオン力学物質の究極の構造や宇宙を支配する物理法則を明らかにするのが本研究室の目的です。ミクロの世界を記述する理論体系を標準模型といい、物質は基本粒子であるクォーク・レプトンと相互作用を伝えるゲージ粒子により構成されています。この理論を用いて極微の現象を予言したり、非常に温度や密度が高い状態、すなわち初期宇宙や天体現象などの理解を試みます。そうした研究の中から、実験事実の背後にある新しい物理を明らかにしています。鈴木 研究室指導教員/鈴木 克彦 准教授[専攻]物性実験 [研究]ナノ構造物理[テーマ例] 1単一ナノチューブ分光 2走査電子顕微鏡による成長過程その場観察 3ナノカーボンの成長制御カーボンナノチューブやグラフェンに代表されるナノカーボンは21世紀のナノテクノロジーを担う物質として期待されています。私たちは、1本のカーボンナノチューブが発生する光信号を通して、ナノチューブの内部空間に閉じ込められた分子の振る舞いを研究しています。また、ナノチューブやグラフェンのさまざまな応用を可能にするため、結晶成長物理の観点からこれらナノカーボンの成長機構の解明と成長制御の研究を行っています。本間 研究室 (実験)指導教員/本間 芳和 教授[専攻]宇宙物理学 [研究]X線天文学[テーマ例] 1銀河、銀河団の暗黒物質の分布と宇宙の構造形成史 2銀河の重元素量と宇宙の星形成史 3近傍銀河のブラックホール連星の謎を探る宇宙の物質の大部分は、X線を用いてのみ観測することができます。X線観測により、われわれは、宇宙物理学の最も重要な問題である天体の形成史にまったく新しい手掛かりを得ることができます。本研究室では、物理学や統計学、天文学的知識を用いてデータからどのように結論を導くかを学び、実践します。松下 研究室指導教員/松下 恭子 教授[専攻]地球物理学 [研究]大気物理学、環境科学、エアロゾル科学[テーマ例] 1都市、海洋、山岳大気エアロゾルの物理、化学特性に関する研究 2新粒子生成、雲生成に関する研究 3内部混合粒子の湿度・光学特性に関する研究空気中に浮かんでいる液体や固体の粒子を大気エアロゾル粒子といいます。現在、健康影響が問題になっているPM2.5もエアロゾル粒子です。エアロゾル粒子は気候へも影響します。CO2などの温室効果気体の増加により気温が上昇していることは知っていますね。エアロゾルは太陽光を散乱・吸収し、雲粒の核として働き雲の反射率や寿命を変えます。その冷却効果はCO2の温暖効果に匹敵するともいわれますが、まだよく分かっていません。私たちは東京スカイツリーや研究船、そして富士山頂で観測を行っています。三浦 研究室指導教員/三浦 和彦 教授[専攻]物性物理学(実験) [研究]磁性物理学、中性子散乱[テーマ例] 1マルチフェロイックにおける交差相関物性(多重強秩序の物理) 21次元量子スピン系における量子相転移現象 3磁気フラストレーション系の磁気相転移、ドメイン成長過程、磁気励起磁性体内のスピン(小さな磁石)が競合する相互作用を持ち、スピンの安定配置が定まらない(スピン)フラストレーションが生じている場合には、スピンの時空相関が複雑になり多彩な磁気相転移や興味深い基底状態が生じます。このような系は、しばしばスピン以外の自由度を引き込みながら、磁場や応力といった外場に対する高い応答性を持つため、機能性物質の宝庫といえます。われわれは、スピンフラストレーションを基軸に、物質の磁気的、誘電的性質をマクロな物性測定と相補的にミクロな中性子散乱実験により調べています。満田 研究室 (実験)指導教員/満田 節生 教授[専攻]物性理論 [研究]ナノスケール物質理論物理[テーマ例] 1ナノ物質の電子・原子・光の絡み合いを解く 2ナノ物質の電子のダイナミクスを追跡する 3ナノスペースを探索するためのシミュレーション手法の開発ナノサイエンス・テクノロジーは、理学、工学、医学のほか多くの分野に浸透し、応用技術は新しい産業に発展します。技術を大きな花に例えるとすると、基礎科学すなわちナノフィジックスが地中で育まれる種に相当します。私たちは、ナノスケール物質が持つ不思議な性質を解き明かしながら、電子・原子・光・熱が織りなす新しい物質世界を理論とコンピュータで探検しています。私たちの進めるナノフィジックスは将来の新エネルギー技術革新の種になると信じています。渡辺 研究室 (理論)指導教員/渡辺 一之 教授[専攻]理論物理学 [研究]極低温量子気体の理論[テーマ例] 1ボース凝縮気体の超流動ダイナミクス 2冷却フェルミ原子気体の超流動現象 3光格子中の冷却原子気体の量子相転移レーザー冷却などの技術を用いて、ルビジウムやナトリウムなどの中性原子の集団(中性原子気体)を1μK(絶対零度よりも百万分の1度だけ高い温度)以下まで冷やすことが可能になりました。このような極低温の世界では原子は普通の粒子としてではなく、量子力学的な波として振る舞います。数百万個の原子の集団が波として振る舞うと、ボース・アインシュタイン凝縮や超流動と呼ばれる現象が起こります。本研究室ではこのような冷却原子気体が示す巨視的な量子現象を理論的に研究しています。二国 研究室 (理論)指導教員/二国 徹郎 教授[専攻]物性実験 [研究]ナノスケール分光、光水素発生[テーマ例] 1超解像顕微鏡・光熱分光 2半導体・分子結晶・分子会合体の励起子 3光合成、光水素発生光と物質の相互作用を分光学的に研究しています。例えば植物が緑なのは、白色光が植物中の電子と相互作用して青と赤の光が吸収されるからです。光は情報・エネルギー・運動量・計測手段として欠かせないものですが、その利用価値を生むのは光が物質と相互作用するからで、その基本的理解が不可欠です。本研究室では光合成物質を含む人工・天然の分子やナノ結晶の光学的性質を、色を観測する=吸収スペクトルを測定するだけでなく、新しい分光法(非線形分光やナノスケール分光)を開発して解明しています。徳永 研究室 (実験)指導教員/徳永 英司 教授[専攻]低温個体物理 [研究]超伝導量子回路[テーマ例] 1量子計算 2量子光学 3量子シミュレーション本研究室では、微小なジョセフソン回路に現れる巨視的量子コヒーレンスの研究を行っています。この固体素子の超伝導巨視的量子状態を、量子コヒーレンスを保ったまま制御する事が可能です。量子コヒーレンスは量子力学の真髄であり、その研究は、新たな科学技術の可能性を秘めています。この回路はいわば人工原子であり、量子コンピュータの構成要素である量子ビットや、量子光学への応用が可能です。これらの応用も視野に入れ、研究を進めていきます。蔡 研究室 (実験)指導教員/蔡 兆申 教授理学部第一部化学科応用物理学科応用数学科数学科応用化学科物理学科34

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