東京工科大学 大学案内2017
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主な専門教育科目専門実験創薬学医薬品は低分子、タンパク質、核酸などのさまざまな物質に分類できます。これらの医薬品の研究開発を分子生物学、遺伝子工学、有機化学的な視点から学び、安全で効果の高い新薬開発のための基礎知識を身につけます。再生細胞医薬概論失った細胞や組織を再構成して、生体の機能を取り戻す技術が実現しつつあります。この講義ではその方法と仕組みを解説し、実用化のための課題や恩恵について理解します。医薬品開発概論医薬品が実用化される過程の理解を目的として、製薬企業や医薬品開発業務受託機関(CRO)での実務経験者が講師となり、前臨床試験、臨床試験、医薬品製造とその品質管理に関わる医薬品開発の必須事項を学びます。医薬品実験医薬品開発で求められるバイオテクノロジーを用いた工学的な実験手法を修得します。具体的には、タンパク質医薬品や核酸医薬品の開発に繋がる分子生物学、細胞工学、遺伝子工学などの基礎的な実験手法を学びます。ラクトフェリンの安定性向上による創薬への応用、ラクトフェリンをキャリア分子として用いるドラッグデリバリーシステムの開発、遺伝子技術を活用したがん細胞を抑制する核酸医薬品の開発、CoQ10の抗酸化作用に着目した医薬品展開など化学的な視点から言うと、生物はみな化学物質でできており、一つひとつの化学物質が細胞の中で動いています。当研究室では、細胞表面や細胞内の化学物質=生体分子をリアルタイムに検出して「可視化」する方法や、遺伝子の化学的修飾を検出する方法を開発して、病気の診断や生命現象の解明に役立てることをめざしています。特に力を注いでいるのが、がん細胞の表面に存在する抗原タンパク質という「目印」に結合するアプタマー(特定の狙った物質に結合することができる人工核酸)を用いて、簡便にがん細胞を判定する方法の開発です。すでに抗原タンパク質に結合すると、蛍光を発して見えるようにするアプタマーの開発に成功しており、今後は、細胞の表面や中にあるより多様な物質の検出をめざして研究を推進。未知の生命現象の謎に迫り、創薬に結びつけていきたいと考えています。研究の中で学生は多くの問題に直面して苦しさを経験すると思いますが、それを解決できたときの達成感は、一人ひとりの人間的成長と自信にきっとつながるはずです。左:ヒトリンパ腫細胞 右:細胞表面の抗原に結合するアプタマーを用いたヒトリンパ腫細胞の蛍光観察結果医薬品コース最先端のバイオテクノロジーを応用して、人々の健康を支える医療システムの開発、医薬品の創製に取り組むコースです。遺伝子組換えや細胞工学技術などの生物的アプローチに加え、生物と化学との融合による新しい創薬技術を体系的に学ぶことができます。核酸医薬、タンパク質医薬、遺伝子診断、再生医療、ドラッグデリバリーシステム(DDS)の創製などに関連する研究を通して、医療・医薬分野で活躍する人材の育成をめざします。卒業後の進路医薬品製造・販売関連/CRO(治験業務受託業)/病院・医療機関/化学製品関連/肥料・飼料関連/研究機関 ほか研究室紹介細胞に存在する化学物質を「見える化」生体機能化学研究室 加藤 輝 准教授その他の研究室の取り組み学びの成果野北 武秀 さんシミック株式会社2016年3月東京工科大学大学院バイオニクス専攻修士課程修了東福岡高校出身(福岡県)毎週の学生実験が 好奇心や探究心まで 養ってくれました。授業を通じて幅広い内容を学びましたが、特に役立ったのは毎週行われる学生実験です。自分の手を動かすことで理解度が増すとともに、好奇心や探究心も養われました。自分の研究分野の知識を深めることも大切ですが、多様な分野を学ぶことで多くの先生方の意見がわかり、刺激的なディスカッションができます。研究では良い結果が出ないことは多くありますが、工夫と改善を重ねて問題解決に至ったときは大きな達成感が得られました。58TOKYO UNIVERSITY OF TECHNOLOGY応用生物学部School of Bioscience and Biotechnology

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