東京工科大学 大学案内2019
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注目を集める「AI(人工知能)」を活用してメディアコンテンツの可能性を追究AIを用いた地図デザインなどコンテンツの生成を支援する研究にも注力AI(人工知能)は、特定の問題を解決することに特化した「機能型AI」と、人間など知的思考能力を持つ存在の思考を真似し、ロボット制御や社会シミュレーション、ゲームAI、バーチャルシミュレーションなどに応用される「統合型AI」に分けられます。メディア学部ではこれらを活用したメディアコンテンツの研究を積極的に推進しています。研究対象は、キャラクターの知能を模倣して行動決定する「キャラクターAI」、仮想空間全体の調整・制御を行う「メタAI」、そしてこれら2つのAIに補助情報を与える「ナビゲーションAI」の3分野。これまでに、「CG映像用の群衆シミュレーションの生成研究」「ポーカーにおける相手の表情から手を見抜く研究」「硬貨の落下音で種類を判別する研究」など、幅広くAIを利用した研究を展開し、さまざまな成果を挙げています。▶メディア学部のAI利用研究の中でユニークなもののひとつが、硬貨の落下音で種類を判別する研究。1円・5円・10円硬貨の落下音を分析したデータをAIに学習させたうえで、いずれかの硬貨を落として種類を判定させた結果、75~90%の高い正解率を得た。▼脅威から避難する群衆のCG映像に、リアルな動きをつけることを目的とした「CG映像用の群衆シミュレーションの生成研究」。人の性格と行動の関係に着目することで、より自然な群衆シミュレーションを実現した。最先端のAIを、さまざまなメディアコンテンツの生成支援に利用する研究も、メディア学部の重要な取り組みのひとつです。その代表例が、「AIを用いた地図デザイン」に関する研究です。地図は、用途に応じて異なるデザインが求められ、道路・建物・エリアの形や色なども多種多様です。それらが相互に関連する場合も多く、コンピュータ支援によるデザインを行う際は、条件として与えられる多くの数値・要素が複雑に関わってきます。そこでメディア学部では、AIが能動的に正しい画像イメージを生成する革新的技術「GAN:敵対的生成ネットワーク(Generative Adversarial Networks)」を、地図デザインに応用する研究を進めています。次世代のAI技術として脚光を浴びている「GAN」と地図デザインを組み合わせる、メディア学部ならではの独創的な取り組みに、大きな期待が寄せられています。最先端のAIを活用した多様なメディアコンテンツ研究を推進■ メディア学部 05先端研究・教育▼ポーカーなどのゲームで、相手の表情から次の手を読み取ることを「テル」というが、これをコンピュータで行うことをめざす「ポーカーにおける相手の表情から手を見抜く研究」。表情の微妙な変化をセンサーで検出し、AIを用いて相手の心理状態の推測を行う。▶▶左は実験手法の概念図。右は落下音の周波数を色で表すスペクトログラム。研究では、防音室で録音した約800回分もの落下音データを使用。<性格変化なし>単に脅威に近い人から逃げる<性格変化あり>AIによる性格に応じて交差時の動きや逃げ方が変わる16TOKYO UNIVERSITY OF TECHNOLOGY

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