東京工科大学 大学案内2017
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大学院は、未踏に挑む感動と、将来につながるキャリアを育てます。近年、空間を美しく演出する手段として、LEDを使ったさまざまなイルミネーションが制作されています。しかしそれらの多くは、一度設置するだけの“使い切り”であり、再利用されることはありません。そこで私は、繰り返し使える小さな発光ユニットを自由に組み合わせることで、さまざまな表現や演出を生み出せるメディアアート作品を大学院で制作しました。この作品は「Arduino」というマイコンの一種を使ったボードと、光センサーや赤外線センサー、LEDなどを組み合わせた、一辺15cmほどのピラミッド型ユニット400個からなります。これらを並べると隣り合うユニットが反応して光がリレーし、まるで発光する生命体のような面白いインスタレーションとなるのです。この作品は、2015年にスウェーデンのウプスラ大学で行われた「CYBERWORLDS 2015」という国際学会で発表。世界中から集まったメディアやデザインの専門家から、「エンターテインメントだけでなく、教育、アート、広告、医療など幅広い分野で活用の可能性がある」と高く評価され、優秀論文賞を受賞することができました。大学での学修が、なるべく幅広い知識に触れることをめざすとするなら、大学院はひとつのことを深く追究していける場所です。私の作品も、大学院に進まなければ絶対に作れなかったものと言えるでしょう。アイデアを形にする喜びは、実際にやってみないと決してわかりません。創造の意欲がある皆さんは、ぜひ、チャレンジしてください。東京工科大学の大学院は、それが可能な環境ですから。大学4年の途中まで就職活動をしていたのですが、並行して進めていた卒業研究に夢中になってやめられなくなり、大学院に進学することにしました。東京工科大学の大学院は、奨学金が充実していますし、大学院生がTA (ティーチングアシスタント)として学部生の授業をサポートすることで経済的負担を減らせることも、進学の決断を後押ししました。現在、卒業研究から継続して取り組んでいるのは、3次元物体の視覚特性に関する心理物理実験です。「錯視」という言葉を聞いたことがあると思いますが、この現象には、動いていない画像が動いて見えるなど、さまざまなタイプがあります。私が注目したのは、「同じ3次元の物体を見ているのに違うように見えてしまう」という錯視現象。これがどのようなメカニズムで起こるのかを、両眼視差という特性を利用して2次元のものを3次元に見せる特殊なメガネと、オリジナルの画像を用いた実験で確かめました。この研究には、私が作った画像がどのように見えるかを率直に答えてくれる、複数の被験者の存在が欠かせません。その点、同じ研究室にいる気心の知れた仲間たちの協力が、研究の頼もしい支えになりました。また、必要な機材は研究室で準備してもらえるなど、設備や環境面のサポートも十分です。大学院進学の最大のメリットは、自分がやりたい研究に全精力を傾けて打ち込めること。大学入学時にはそれほどコンピュータに詳しくなかった自分が今、最先端の研究に取り組めているのは、東京工科大学で本当に好きなことに出合えたからにほかなりません。斬新なアイデアを形にして、国際的な評価を受けました。全精力を傾けて研究に打ち込めるのは、大学院ならでは。次世代ブロードキャスト研究室アルカティブ・アブドゥラメディアサイエンス専攻修士課程2年(取材時)Dhahran Public High School 出身(サウジアラビア)ブレインコンピューティング研究室石﨑 智紀コンピュータサイエンス専攻修士課程1年(取材時)都立南平高校出身(東京都)100TOKYO UNIVERSITY OF TECHNOLOGY東京工科大学 大学院Tokyo University of Technology Graduate School

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