日本大学生物資源科学部 学部案内2018
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72パイプハウスの中に実った真っ赤なイチゴ。甘くておいしいだけでなく、高い抗酸化力を有するポリフェノール類を多く含み、その健康維持機能が注目されています。都市と園芸研究室の水野助教は、イチゴのおいしさと抗酸化力を最大限に引き出すため、糖やポリフェノールをより多く蓄積させる栽培技術の開発に着手しました。イチゴを健全に栽培するには、人の手だけではなく多彩な生き物の力を借りなければいけません。ハウスの中にはミツバチを放飼して、大きくて形のいい果実をつくるために必要な受粉を助けてもらいます。また、イチゴの葉を加害するハダニには農薬が効きにくくなっているため、天敵であるカブリダニの力を借りて防ぎます。これらの生き物とうまく共生することがイチゴ栽培の秘訣で、ミツバチや天敵に影響する化学農薬への依存も減るため、結果として食の安心を守ることにもつながります。「イチゴに含まれる成分やミツバチの生理生態を理解するためには、さまざまな知識が必要です。園芸だけでなく、動物、環境、食品、バイオの5分野を横断的に学んだ学生の知識は、この研究を進めるための大きな力になるでしょう」と、水野助教は熱い期待を寄せています。小さな生き物との共生が、大きな実を結びます。食品、生物、環境など、私たちのくらしに身近なさまざまな情報を、科学の目で正しく理解・判断する知識と能力を身につけ、それらに関連する諸問題の解決に、社会と連携して取り組んでいく行動力ある人材の育成をめざします。都市と園芸研究室くらしの生物学科Department of Bioscience in Daily Life

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