日本大学生物資源科学部 学部案内2018
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64日本でもエスニック食材として出回るようになってきた空心菜は、東南アジアでは普通に食されている熱帯野菜です。アフリカで資源調査を続ける熱帯資源作物研究室の倉内教授は、この空心菜がアフリカ各地に自生していることに気がつきました。アフリカは野菜資源に乏しく、いまも栄養不足・ビタミン不足に苦しんでいる人々が少なくありません。倉内教授はこの空心菜を、ビタミンの供給源として提供できないかと考えたのです。空心菜は栽培しやすく、元からアフリカにあるので栽培しても生態系を乱さないなど、多くの利点があります。問題は現地住民が、これを食材ではなくただの雑草だと思い込んでしまっていること。倉内教授や青年海外協力隊員の方々は、空心菜の栄養価の高さや、伝統料理での利用法などまとめたビデオを活用することで、人々の意識改革に成功。セネガルでは普及活動も軌道に乗りつつあります。こうした支援について倉内教授は「我々の価値観を押し付けるのではなく、現地の視点で、彼らに必要なものを発掘することが大切」と訴えます。ただ物資を持ち込むだけでなく、足元にある宝の価値を伝えていく。これもまた、国際協力のひとつのあり方なのです。雑草が、宝の山に変わるまで。環境、資源、貧困、食と農、農村開発などを勉強し、社会や国際平和に貢献する「こころ豊かな国際人」を育てる学科です。企業活動や国際協力の最前線で世界とつながるために、人間力を鍛える教育を展開しています。熱帯資源作物研究室国際地域開発学科Department of International Development Studies

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