日本大学生物資源科学部 学部案内2018
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56「えっ、棚田って文化財でしょう。作り直したらダメなんじゃないの?」よくご存じですね。もちろん優れた景観や文化遺産として、現状の姿のまま残すべき棚田も沢山あります。しかし、棚田の価値はそれだけとは限りません。かつて棚田は、土地と水をムダなく使って食糧を生産する場であり、畦を築いて水を溜める防災ダムであり、多様な生物が生息するゆたかな湿地でもありました。しかし日本の多くの棚田は、高齢化や過疎化で耕作放棄が進行。荒れ果てて本来の価値が失われるばかりか、クマやイノシシの住み処になるなど、新たな弊害すら広がっています。棚田を守るためにいまできることは何か。地域環境保全学研究室の笹田准教授は、ある程度の面積を確保して棚田を作り直し、農業機械を入れ、環境保全型の農業に取り組むことだと考えました。そのため研究室では、キャンパスの一角に本物の棚田を造成。学生と一緒に稲作をし、棚田の持つ機能について研究を進めています。笹田准教授は呼びかけます。「生物環境工学科はこの棚田のように、生物が生きていく環境を実際に作ることができる学科です。そのダイナミックな面白さを、ぜひ学びの中で感じてほしいと思います」使いやすく、棚田を作り直そう。自然のシステムを生かし、生物資源を適切に利用した生産と生活の環境をつくるための技術を学びます。食料、エネルギー、環境の諸問題をふまえ、人を含めた生物が持続的に生きていくことのできる環境をつくり出す科学と技術を広い視野から探ります。地域環境保全学研究室生物環境工学科Department of Bioenvironmental and Agricultural Engineering

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