日本大学生物資源科学部 学部案内2018
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52カニ料理を堪能した後、大量に残ってしまうカニの甲羅や殻。家庭ではじゃまもの扱いですが、実はキチンという多糖類がたっぷり含まれています。これを分解すれば、健康食品などに使われるオリゴ糖やN-アセチルグルコサミンが手に入ります。どうです。カニの食べ殻が急に宝の山に見えてきませんか。ただし問題は製造工程。現状は強酸などの化学薬品を使っているので、廃液をきちんと処理しないと、環境に負荷をかけることにもなりかねません。そこで、海洋生物資源利用学研究室の松宮教授が注目したのは、カニを餌とするお魚です。彼らは固い甲羅もバリバリ食べ、素早く消化している。キチンを分解する酵素を持っているに違いないと睨んだのです。研究室では魚の胃袋から酵素を集め、有望なものを選別。現在はバイオ技術による酵素の生産にも力を入れています。非常に実用性の高い研究ですが、モチベーションの源泉は純粋に自然科学的な興味が大きいと、松宮教授は笑います。「我々が思いも付かないような生き物の能力に触れると、ワクワクゾクゾクするんですよ」素直な好奇心から社会を変える研究へシームレスに繋がることも、この学科の魅力ではないでしょうか。キチン質まで、きちんと利用します。海洋生物資源の永続的な維持と効率的な生産・利用に関連する生命科学や資源生産・利用科学、環境科学分野の知識を広く修め、豊かで調和のとれた海洋環境と人間生活との共生に貢献できる人材の育成をめざします。海洋生物資源利用学研究室海洋生物資源科学科Department of Marine Science and Resources

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