日本大学生物資源科学部 学部案内2018
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40野性的で警戒心の強いオオカミには、体毛がまだらの個体が多く見られます。ところが、遺伝的にはオオカミに近くても、人間に飼い慣らされた従順なイヌには、白や黒、茶色など単色の個体が多いように思われます。また野生のキツネも、単色の個体の方が飼い慣らしやすいことが知られています。私たちはこうした性格の違いを、まだら=保護色だから野性的なのだと、つい考えがちです。本当は色は原因ではなく結果にすぎません。動物の皮膚と脳には同じ遺伝子があり、それが皮膚で発現すれば異なるメラニン色素を産生して体毛をまだらにし、脳で発現すれば神経伝達物質に影響して野生動物に特徴的な性格を作り出します。動物組織機能学研究室では、このように体内・体外の環境要因に影響され、行動のあり方を変えていくメカニズムをマウスなどの実験動物を用いて探究し、動物行動の本質に迫ることを大きな研究テーマとしています。研究室の山室教授が学生に期待するのは、「何かひとつでも新しいことを見つけてほしい」ということ。相澤助教は、「たとえ実験が失敗したとしてもあきらめないで。仮説通りに進むというのは実は面白くない。思い通りに行かなかった時こそ新しい発見があるんですよ」と、学生の挑戦にエールを送ります。あなたは野性的?それとも紳士的?人類は古代から乳や卵、肉、毛皮といった動物の生産物を利用してきました。動物資源科学科では、家畜はもとより、伴侶動物や野生動物などの動物全般を対象として、これからのヒトと動物の関係を幅広く考えていきます。動物組織機能学研究室動物資源科学科Department of Animal Science and Resources

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