愛知大学 大学案内2017
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専門教育科目ピックアップNagoya Campus考現学的研究法で知る東南アジアの「今」。■ 日本・アジア生活文化論言葉の文化的背景を探究する。■ 演習(言葉の意味を考える) 日本人は結婚するときによく“結婚することになりました”と表現します。自身の意思を主張しないということではなく、そこには紆余曲折を経て結婚するのだという日本人ならではの潜在的な意味が込められています。一方で欧米人は“We are getting married.(結婚します)”と言います。単語や文法を覚えただけでは、外国語での円滑なコミュニケーションが図れません。そもそも発想が異なるのです。言葉は話者の考え方や文化を色濃く反映しており、言葉を学ぶ=話者のものの見方を学ぶことに他なりません。演習では、外国人留学生とともに日本の文化や社会を他の文化と比較したり、歌舞伎や人形浄瑠璃といった日本の伝統芸能を鑑賞して、日本人の美意識などについてディスカッションします。日本語と英語を対比し、私たちが無意識に使っている言葉の文化的背景を分析することで、日本語のみならず多文化を理解します。認知言語学の視点から日本語を探究し、分析力と思考力を養うのがこの演習の目的です。 タイ・バンコクの人々は今、どのような生活を営んでいるでしょうか。「質素な服を着て、古いビルの建つ街並みに住んで……」などと想像している人は、名古屋よりも大きく近代化したバンコクの街を見たら、カルチャーショックを受けるかもしれません。制服を着崩したタイの高校生やジーンズで街を闊歩する若者の姿に親近感が湧くこともあるでしょう。この授業ではタイの日常生活文化に焦点をあて、ファッションや街並みから東南アジアの人々の生活を観察・分析し、考察します。「考現学」と呼ばれるこの方法は、企業のマーケティングリサーチや行政機関が行う地域調査など、ビジネスでも応用可能な手法です。タイをはじめ東南アジアには日本の企業が多く進出しており、仕事を通じて現地の文化に接する機会はますます増えています。急激な経済成長の中で、文化的にも大きな変貌を遂げる東南アジアのエキサイティングな「今」を感じてもらえればと思います。社会を相対化し主体的な思考力を養う。■ Traditional Japan 文化人類学の視点から日本社会が持つ特徴や機能、また日本人のアイデンティティがどのように構築されてきたのかを、さまざまな国と比較して考察します。欧米と異なり、日本では家の中で靴を脱ぎますが、なぜかトイレではスリッパを履くことがあります。昔の日本では、母屋と離れた場所にトイレがあり、トイレは家の中ではなく外だという認識が今も残っているためです。欧米で風呂とトイレが併設されるのに対し、日本では別々になっているのも同様です。また、日本人の姓は一つですが、スペインでは父と母両方の姓を使わなければなりません。さらにスペインには戸籍制度がないため、結婚後一つの戸籍に入ることもありません。授業ではこうした生活習慣や家制度といった身近な事例を題材に、日本社会の「特異性」を分析、相対化していきます。その学びの中で、当たり前だと思っていたことに対して「なぜ?」と主体的に考える力を身につけます。その上で課題発見能力を養い、幅広い分野で活躍してほしいと考えています。Emphasizing Critical Analysis Through Visual Media Literacy■ Introduction to Media Studies In “Introduction to Media Studies”, students will develop the analytical and rhetorical skills necessary to critique a variety of visual media. Through scene-analysis exercises, students will become comfortable with discussing both the formal (aesthetic) and abstract (ideological) elements of lm and video. Students will also learn how to use critical theoretical analysis to interpret and problematize the politics of media with an emphasis on issues of Gender and Race representation in the United States. Strengthening their communication skills through class discussions and written critiques, student will grow a deeper appreciation for how the media aects broader social and political structures.専門教育科目ピックアップ比較文化学科 助教Kevin Michael Lim比較文化学科 教授山本 雅子比較文化学科 教授Tablero Francisco Javier比較文化学科 教授加納 寛国際コミュニケーション学部 比較文化学科088

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