愛知大学 大学案内2017
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Toyohashi Campus地域文化コース 研究法多文化への理解を深め、地域文化の振興に活かす。地域政策学部 教授高橋 貴 私はこれまでに世界各地の民族を見てきました。標高4,000メートルで家畜を飼育するヒマラヤ山地民、アマゾンのジャングルに住む狩猟漁労民、サハラ砂漠やアラビア砂漠のテントに住む遊牧民、繊細な工芸文化を持つアラスカ先住民、歴史と伝統のある南インドの農耕民、カーニバルで盛り上がるドイツやイタリアの人びとなどです。いずれも独特の文化を営み、人類文化が実に多彩であることを実感させてくれました。インターネットの普及により地球は狭くなったように感じますが、地球上には興味深い文化がまだまだ存在します。授業ではモロッコの装飾タイル、インドの象嵌細工、カーニバルの映像など具体的な資料を用いながら「民族の美と技」について解説します。またエスニック・アート(民族芸術)とファイン・アート(純粋芸術)の違い、たとえばピカソを知っていてもなぜインドやアフリカの画家を知らないのか、考えます。多彩な民族文化を学び世界に思いを馳せる。エスニック・アート地域文化コース■ゼミナール 主なテーマ■卒業研究 主なテーマ・ 地域の生活文化の実証的研究 ~地域の生活文化資源をいかした地域振興~・ 多文化共生のための多言語教育・多文化教育・ ツーリズムが地域社会に与える インパクトに関する研究・ 地域の歴史と文化研究 ~江戸時代の庶民生活~・ 蒲郡市蒲郡温泉におけるGPSによる観光客の避難行動の分析・ 路面電車を利用した地域の活性化・ 地酒を活かした地域づくりの取り組み・ フィルム・ツーリズムが地域に与える影響 ―浜松市を事例として―・ 地域ブランドによる地域活性化-西尾抹茶を事例として-・ 中津川市におけるリニア開通による移住・定住の促進の可能性・ 東海地方における道の駅の分類と立地分析・ 愛知県犬山市における歴史資源を活用した着地型観光の可能性・ 地域におけるブランドの観光活用 ―岡崎市の八丁味噌工場を事例として―・ 浜松市春野町における空き家の現状と今後・ 日本と中国の茶文化の比較―闘茶から茶道へ―・ 日本と海外のアニメ文化比較・ 観光資源を活用した地域活性化への取り組み ―愛知県東栄町を事例として―・ 愛知県における味噌文化の密着度の考察・ メディア題材を利用した町おこしについてそれぞれの地域には、人々と自然環境との共生の中で築かれてきた文化があります。その地域文化がどのように形成されてきたのかについて知ることは、よりよい地場づくりに不可欠です。また、近年では、地域の文化が地域資源としてさまざまな形で活用される傾向にありますが、それは新たな地域文化の創出にもつながります。たとえば、地域の古い町並みが保全されることで、観光資源として活用されることなどがそれに当たります。本コースでは、グローバルとローカルという2つの大きな視点から地域文化にアプローチするため、歴史学・文化人類学・生活文化学・観光学・言語学・異文化論などについて学ぶことによって地域文化の振興を担う人材を育成します。■専門教育科目ピックアップ2年次秋学期から始まる「ゼミナール」および大学生活の集大成である4年次の「卒業研究」への基礎力養成を主眼として、調査や研究を行うための方法論を学びます。具体的には、担当教員と個人面談をしながらの研究テーマの設定、豊橋エリア周辺にある貴重な文化財や行事のフィールドワーク調査、歴史や民俗などについての先行研究である論文の講読などを行います。また授業で個人やグループで研究・調査結果をまとめたり、発表活動を行いつつテーマ設定作業や研究の進め方を学びます。この過程でディスカッション能力やプレゼンテーション能力が自然と身につきます。具体的な研究テーマとして「東京ディズニーリゾートの魅力」「B級グルメによる地域活性化」「アニメによる地域振興は成功するか」などがあります。こうした身近なテーマについての研究・発表を通して、地域文化の奥深さや魅力を再認識することができます。授業の中では、課題図書を読み、その内容に対する書評やエッセイを書くことも行われます。たえず書く訓練を行うことで、論文作成に不可欠な文章構成力や表現力、論理的なものの見方、考え方を身につけることができます。こうした一連の実践的な学びと、学生が相互に切磋琢磨することによって、卒業研究への力を養うのが地域文化コースの「研究法」のねらいです。地域政策学部 地域政策学科114

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