愛知大学 大学案内2017
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Faculty of Letters日本語日本文学専攻世界の主要な言語・文芸としての日本語・日本文学を研究する。経済力や技術力に始まった世界の日本への関心は、伝統文化やポップカルチャー、さらにその基礎にある日本語や日本文学に注がれるようになっています。この専攻では「古典文学」「近現代文学」「日本語学」の3分野について学習・研究を進め、国際社会においても欠かせない教養を身につけます。日本語は、やまと言葉をもとに漢字・漢文を取り入れ、仮名を生み、さらに多くの外来語を吸収して発展しました。その柔軟性の秘密を探り、古代から近現代に至るまでに生み出された詩歌や物語、随筆の特徴と時代背景を分析・研究し、日本語と日本文学に優れた見識を持った人材を育てます。また、日本語教授法をはじめ日本史・漢文学・図書館学・外国文学などの関連領域を学ぶことも可能で、広い視野を持った国語科教員(中学・高校)を毎年輩出しています。文学部 准教授 空井 伸一 日本人は昔から四季の移ろいを繊細に受け止め、自然を愛しみ、共生してきた、よく聞く物言いです。しかし果たしてそれは本当でしょうか? 人が言ってるからといってそのまま鵜呑みにするのは知的な態度ではありません。ひとくちに日本人の自然観と言っても、たとえば『万葉集』と『古今和歌集』とでは同じ「月」を詠むにしても違いがあります。ましてや千年を超える古典文学の世界を一律に語れるはずがありません。文学部で学ぶからには、原典にあたって自分の目で確かめてほしい。この授業では、「月」「悪」「怨霊」「旅」「貨幣」といったトピックスを手がかりにして作品を読み、古典の世界における価値観や感受性のあり方を具体的に検証してゆきます。何かについて価値判断を為す場合には、必ずその「元ネタ」にあたること、これは古典文学に限ることではなく、現代社会を生きる上で必須のリテラシーでもあるのです。原典にあたることの大切さ日本古典文学概論■専門教育科目ピックアップ■専門演習(ゼミナール) 主なテーマ■卒業論文 主なテーマ・ 日本近代文学の構造分析・ 近・現代の日本語研究・ 『源氏物語』の表現研究・ 日本近世小説の研究・ 室生犀星『蜜のあはれ』論-オノマトペ表現の効果-・ 古典文学における勝敗の表現について-『源氏物語』の「勝つ」「負く」を中心に-・ 異同を表す語の研究・ 伊藤たかみ『八月の路上に捨てる』論~それぞれの路~・ 「当たる」の類義表現の研究・ 江國香織『きらきらひかる』ハッピーエンドの裏側・ もともとの研究・ 『堤中納言物語』についての研究-「虫めづる姫君」を中心に-・ 深沢七郎『楢山節考』論-仮想のリアル-・ 『源氏物語』における「後見」について・ 武蔵坊弁慶についての研究-弁慶の描かれ方を中心に-・ 疑問を表す言葉の研究・ 感情語彙の研究-気持ちが沈む表現について-・ 『源氏物語』における「宿世」について-「憂き身」「憂き世」との比較から-日本語日本文学コース国語教員をめざす文学部生で組織される国語会は、2013年に発足しました。2年次の学生10名でスタートした同会も現在は約60名にまでメンバーが増え、活発な学びあいの場となっています。定期勉強会を毎週2回開催して『伊勢物語』『羅生門』といった教材の研究や模擬授業を行うほか、本学出身の現役教員を招いて講演会や教員採用試験対策も実施します。同じ目標を持つ仲間同士の交流を通じ、教師としての資質や人間性を互いに高め合うことで、それぞれが描く理想の教員をめざします。日本語日本文学コース トピックス国語の教員を仲間とめざす「国語会」。教材研究や模擬授業、教員採用試験対策まで学生自身で運営。教員就職決定者 愛知県教育委員会(中学校・国語)文学部人文社会学科4年森重 友里さん私立桜丘高校出身国語の面白さを伝えられる教員に。 「国語の教員になる」という同じ夢を持つ仲間と高め合うため、国語会に入りました。意見交換しながら模擬授業や板書練習を重ねたことで、自分一人では気づけなかった新しい視点を得ることができました。教員採用試験の面接でもこの経験が生き、自信を持って自分の指導方法をアピールすることができました。日本語日本文学コースでは源氏物語を中心とした平安文学を研究。貴族社会の複雑な人間関係から生まれる感情を表現するために、巧みに語を使い分けている点に面白さがありました。生徒に少しでもこのような面白さを伝えたいと思っています。絵を取り入れて場面を想像しやすくするなど、書くことや読むことが苦手な生徒でも楽しめる授業ができる教員をめざします。101

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