岩手大学 大学案内2017
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附属施設の紹介農学部Faculty of AGRICULTURE本センターには、都市近郊フィールドとして滝沢農場と滝沢演習林、実験苗畑、中山間地フィールドとして御明神牧場と御明神演習林があります。1世紀にわたり整備してきた、寒冷地における森林から耕地に至る特色ある寒冷フィールドサイエンス教育研究センター本研究センターは、①寒冷発育制御研究分野、②生命適応機能研究分野、③生命熱制御システム研究分野、④細胞遺伝応答研究分野の4つの研究分野で構成され、地球レベルでの食料・環境問題に対応しうる「温度と生命活動」という視点から、寒冷環境におけるユニークな生命寒冷バイオフロンティア研究センター農学部の南側に建つ農学部附属動物病院は、伴侶動物診療棟と産業動物診療棟の2棟からなり、共同獣医学科の臨床教育を実践する場となっています。本動物病院は伴侶動物内科、伴侶動物外科、産業動物臨床繁殖科、産業動物診断治療科、生産獣医療科などの診療科を持ち、動物病院農学部 TOPICS本研究センターは、フードチェーンアプローチに基づく食料生産動物の健康と食の安全確保の実現を目的として設立されました。FAMSは①動物生産部門、②食の安全部門、③環境放射線衛生学部門と、それらを統括する企画調整部門の4部門で構成されています。人類の生活と密接に動物医学食品安全教育研究センター(Food Animal Medicine & Food Safety Research Center; FAMS)フィールドを活用して、新たな農学観に立脚する高度専門技術者の養成を行っています。また、各フィールドでは農学部キャンパスから比較的近距離に位置しているため、各学科の実習や研究に多く利用されています。活動を追求しています。これらの研究活動は学部および修士・博士課程での学生教育と密接に結びつき、得られた成果を地域に還元するだけでなく、世界に向けて発信することを目的としています。伴侶動物と産業動物のそれぞれの獣医療のバランスのとれた環境において、動物病院専任教員2名と、共同獣医学科臨床獣医学分野の教員12名が診療を行いながら、学生の臨床教育を担っています。関わる牛・豚・鶏を主な研究対象とし、動物医学と食品安全の2つの側面から食料生産動物に関する教育・研究を進めます。「健康な動物の生産」と「食の安全・安心」を確立するための拠点を目指しています。ライオンの糞から抽出した成分でシカ避け。列車事故を減らし地域への貢献めざす。動物科学科 准教授 松原和衛【動物育種・繁殖学、生殖免疫学】2006年頃、JR東日本から「二ホンジカが線路内に入り込み度々列車の運行を妨げ大変困っているので、ライオンの糞を使った忌避剤の研究を行ってほしい」という依頼があり、JR盛岡支社との共同研究が始まりました。ライオンの糞自体を水に溶かして使う試みは2003年にJR西日本で取り組み効果を上げていましたが、科学的根拠の立証には及ばず、また、臭いがきつくて実用化できないという問題がありました。専門性が異なるため私一人で解決するのは難しいということで、動物行動学の出口先生と木材化学の小藤田先生にも協力をお願いしました。盛岡市動物公園とプロジェクトチームをつくり実験を重ねた結果、ヤギなど同じ草食動物の糞には全く反応しないが、ライオンの生の糞や乾燥させたもの、有機溶媒で抽出したものを忌避し、慣れもないということ、また、同じネコ科の糞の中でもライオンの糞のみが二ホンジカを忌避させるということがわかりました。その後、ライオンの糞を原料に忌避成分を化学的に抽出し、希釈した抽出物を釜石線に約1トン散布した結果、5ヵ月間接触事故がないことが確認されました。臭いの問題も解決され、2011年9月に特許第4817914号を取得。現在は、当時スタッフとして研究に携わっていた卒業生が、ベンチャーを立ち上げて受注に対応しています。将来的には合成品を開発し、このような問題で困っている多くの鉄道関係者に使ってもらるようになればと思っています。90IWATE UNIVERSITY 2017

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