岩手大学 大学案内2017
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先輩、この学科でどんなことしてるの?学びの分野獣医学 : 基礎獣医学/病態獣医学/応用獣医学/伴侶動物・産業動物臨床獣医学実際に牛とふれあう実習が多く研究にさらにやりがいを感じます。生き物が好きな自分にとって動物と寄生虫の研究はとても楽しいです。私は現在、牛のルーメンアシドーシスという病気について研究しています。たくさんの牛乳を作れるよう牛に炭水化物を多く含んだエサを与えることで発生する、酪農家さんでは一般的な病気です。炭水化物が牛のルーメン(第一胃)へ多量かつ急激に入り込むと、ルーメンのpHが変化し、消化を助ける細菌の構成も変化してしまいます。こうなると、牛は下痢や食欲不振、発熱といった症状を示します。この病気の診断の決め手となる胃液pH値の新たな指標や分娩前後とこの病気の関係を追求しています。生後数ヵ月の子牛にミルクをあげて育てる機会や牛とふれあう実習が多く、知らなかった牛の生態や一頭ごとの性格がわかりとてもおもしろいです。私の研究は、バングラデシュのアヒルから検出された寄生虫が、どんな種類か調べるというものです。簡単そうに聞こえるかもしれませんが、参考文献が少なく苦戦しています。ある時は、図書館の奥底から80年前の論文を引っ張り出してきたこともありました。こうして得られた「どんな動物の、どんな所から、どんな寄生虫が出たか」という情報は、それ単独では小さな情報に過ぎませんが、こうした情報が積み重なっていくことで、獣医学的にも大きな意味を持つものだと思います。何より、生き物が好きな私にとっては、大いにやりがいのある研究です。教授 佐藤繁教授 板垣匡渡部さんが取り組んでいる研究は、牛の健康を維持し、牛乳や肉などの安全な畜産物を生産する上で、とても重要な問題の解決を目的としたものです。この研究成果は、日本ばかりでなく諸外国の牛の健康維持と畜産振興に貢献することが期待されます。渡部さんには、研究を通して生命の不思議さを理解し、動物とヒトを大切にする獣医師になってほしいと願っています。渡邊君の研究は、家禽に感染する寄生虫種を明らかにすることを目的としており、アヒルの寄生虫病を解明する第一歩となる大切な研究です。バングラデシュでの研究ですが、今や寄生虫もグローバルな時代であり海外の寄生虫病動向を常に把握しておくことはとても重要です。しかし、寄生虫を顕微鏡で観察して種を同定する作業は、根気と忍耐を要する地道な活動です。渡邊君にはそんな基礎研究から獣医学の奥深さを知ってもらい、広い視野で活躍できる獣医師になることを期待しています。獣医学課程 (改組前の名称)渡部祐未さん 〈北海道遺愛女子高校出身〉獣医学課程 (改組前の名称)渡邊拓也さん 〈千葉県銚子市立銚子高校出身〉担当教員メッセージ担当教員メッセージIWATE UNIVERSITY 201783

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