京都大学 大学案内2019
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京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は、体のあらゆる細胞に変化する能力とほぼ無限に増殖する能力をもつ人工多能性幹細胞(iPS細胞*)の医学応用を使命に、2010年に設立されました。2015年8月には、再生医療に使用可能なiPS細胞ストックの提供を開始しています。*induced Pluripotent Stem cell京都大学iPS細胞研究所Center for iPS Cell Research and Applicationどんなビジョンでも構いません。みなさん、それぞれのビジョンを見つけてください。ビジョンを持ったら、また、すでにビジョンを持っている方は、それに向かって努力を惜しまず、突き進んでください。きっとビジョンは、これからの皆さんの進路あるいは人生の道標となってくれることでしょう。もうひとつのメッセージは、「失敗を恐れないで挑戦してほしい」ということです。私がまだ若き研究者だったとき、指導教官と立てた仮説を検証するべく実験を行いました。すると、仮説と真逆のことを示す予想外の結果が得られました。期待していた結果が得られなかったので、その実験は「失敗」だと残念がってもおかしくなかったのですが、私はむしろワクワクしたのを覚えています。そして、その一見「失敗」と思われる結果に引きずられるようにして研究を進めていき、iPS細胞を開発するに至りました。研究において失敗はつきものです。実験をすると、ほとんどは失敗です。これは研究だけではなく、人生においても言えると思います。様々なかたちで成功を収めてきた人を見ても、失敗なくしてその成功を手にした人はそういません。私たちはつい「失敗は怖い」と思いがちですが、失敗があるから新たに分かったり、見えてきたりすることはたくさんあります。失敗は財産とも言えるのです。失敗が多ければ多いほど成長し、そして自分のビジョンを見つけることができると思います。ですからみなさんも、失敗を恐れずにいろいろなことにチャレンジしてください。私が京都大学に来たのは2004年ですが、10年以上経った今でも、素晴らしい環境で日々研究ができていると感じています。京都大学の近くには鴨川や吉田山、哲学の道など、四季折々に異なる顔を見せる自然に触れられる場所があり、研究の合間にリフレッシュをし、さらに良いマインドで研究に励むことができます。また、京都は歴史と伝統に溢れる都市でありながら、最先端の研究や取り組みを多くしている都市でもあります。「歴史と伝統」と「最先端」が共存しているのは、京都ならではの大きな魅力です。京都には海外から訪れる方も多く、日本にいながら多文化を身近に感じられる都市でもあります。そして、何より、京都大学にはあらゆる分野において世界で最先端のご活躍をされている先生方がたくさんいらっしゃいます。幅広い教養から深い専門的な知識や技能まで、みなさんの高い知的好奇心を様々なかたちで満たせる場所です。また、みなさんの学びをサポートする体制も充実しています。京都大学にはみなさんの力を伸ばし、可能性を開いてくれる環境があると自信を持って言うことができます。伝統的に「自由の学風」をもつ京都大学。みなさんがその良さを最大限に生かして勉学やスポーツなど様々な活動に励み、多くの経験や人との繋がりを培いながら、これからの人生の新たな礎を築かれることを願っております。みなさんの今後の実りある大学生活を、心から応援しています。 005KYOTO UNIVERSITY GUIDE BOOK 2019

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