京都大学 大学案内2019
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農学部が望む学生像農学部では、食料問題や環境問題など、21世紀の人類が直面する生命・食料・環境に関する様々な問題に対して、理科(生物学、化学、物理学、地学)をベースとする自然科学的アプローチのみならず、経済学、社会学などをベースとする人文・社会科学的アプローチも含めた総合的な観点から取り組んでいます。そのため、農学部では、この人類存続の大問題に対して果敢に挑戦する意欲、特定の分野に偏らない幅広い視野、高い倫理性、および論理的に解決策を見出していく能力(学力)を有する学生を求めています。農学部Faculty of Agriculture資源生物科学科 応用生命科学科地域環境工学科 食料・環境経済学科森林科学科 食品生物科学科農学部への誘い農学部は、その名の通り、農学を学ぶ学部ですが、農学と聞いても、“農業”というイメージしか浮かばないかもしれません。しかし、今日の農学は「生命・食料・環境」というキーワードで表される総合的な学問へと変貌しています。まず、農学は、生命に関する総合科学でもあります。実際に、農学では、微生物、植物(穀物、草本植物、樹木など)、動物(昆虫類、魚類、家畜など)など様々な生物を取り扱っています。また、バイオテクノロジー、遺伝子組み換え、バイオマスなども重要なキーワードになっています。次に、農学は、“食”と直結している学問でもあります。地球規模でみれば、食料問題は深刻な問題です。そのために、農学が果たすべき役割は大きく、農林水産業や食品関連産業の新技術の開発に注力するとともに、農業経済や農業経営などの社会科学的なアプローチも行っています。これについては、農業のハイテク化、農業用ロボット、植物工場、品種改良、食品と健康、植物生産の新技術、フードシステムなど数々のキーワードを挙げることができます。さらに、人類の生活基盤を揺るがす環境破壊(陸域や海洋汚染、森林破壊など)は、農林水産業の生産基盤を脅かすだけでなく、農林水産業が原因となることもあります。そのため、環境問題に対する取り組みは二重の意味で農学の重要な使命の一つとなります。ここでは、自然調和型農業、熱帯林保全、里山保全、生物多様性の維持(希少生物の保全)などのキーワードを挙げることができます。このように、今日の農学は、分子・細胞レベルから生態系・地域レベルまで広範囲にわたって、人類の健康で文化的生活を保障すべく、大きな使命を果たしています。現在、京大農学部は、6学科体制で、今日の農学のほぼ全域で、教育と研究を展開しています。今日の農学は、明日の農学に向けて日々進化しています。皆さん、京大農学部で、明日の農学に向けてチャレンジしてみませんか。064KYOTO UNIVERSITY GUIDE BOOK 2019

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