京都大学 大学案内2019
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私自身の経験を振り返りながら2つのメッセージをお伝えしましょう目を閉じて大学時代を思い返してみると、医師を目指して学んだ日々、高みを目指して仲間と切磋琢磨しながらラグビーの練習に励んでいた日々が昨日のように感じられます。素晴らしい恩師や仲間に支えられた大学時代でした。これから京都大学を目指そうとされるみなさんに、私自身の経験を振り返りながら、2つのメッセージをお伝えしたいと思います。ひとつは、みなさんにぜひ「ビジョン」を持っていただきたいということです。私は大学を卒業後、整形外科医になりました。中学時代から柔道やラグビーといったスポーツをしてよく骨折をしたこともあり、スポーツ選手のケガを治して、再び現場に復帰して活躍してもらう、スポーツ医学に憧れていたのです。しかし、いざ整形外科医となって臨床に出てみると、治療法のない患者さんの症状がどんどん悪くなっていくのを目の当たりにすることがありました。そして、「今治らない病気やケガを将来治せるようにしたい」と強く思うようになりました。これが、私のビジョンです。「今の医療の限界を超えるには研究しかない」と医師から研究者に転向しましたが、それから今までこのビジョンは変わっていません。このビジョンを達成するため、「iPS細胞技術を使って1日も早く患者さんに新しい治療法を届ける」ことを目標に、iPS細胞研究所のみんなと一丸となって研究に励んでいます。「こんなことを成し遂げたい」、「あんなことができるようになりたい」、02山中 伸弥 iPS細胞研究所 所長・教授“おもろい”京大の研究者による知と自由への誘いInvitation to wisdom and freedom巻頭特集004KYOTO UNIVERSITY GUIDE BOOK 2019

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