京都大学 大学案内2019
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医学科Faculty of Medicine医学部京都大学医学部医学科 理念と目標京都大学医学部は、医療の第一線で活躍する優秀な臨床医、医療専門職とともに、次世代の医学を担う医学研究者、教育者の養成をその責務としています。京都大学医学部が育てるのは、単に既存の知識を応用して医療にあたるだけでなく、病気など医学事象の背後にあるものを見抜き、自分の頭で考え、新たな知を創出できる人間、また、広く社会と人間行動を理解し病める人の感情を洞察できる人間、社会全体の健康をめざし高い倫理観を持って行動する人間です。また、これを人類すべてに発信できる国際性豊かな人間を育てることも我々の使命です。医学部が望む学生像京都大学医学部は21世紀の医学・医療の発展を担い、人類の福祉に貢献することを自らの使命と考え、この理想を追求する学生を求めています。医学には大きく分けて、基礎医学および臨床医学の研究に携わる分野、多様な疾患に悩む患者の医療に携わる分野、さらに環境・福祉・予防など、広く地球的な視点から人々の健康増進に関わる社会医学分野があります。医学は生命科学の中心的分野の一つです。医学研究は生命の不思議を解き明かし、その結果知り得た生命の営みの原理に基づき、なぜ病気が起こるかを解明しようとするものです。さらにこの病因解明に基づき、新たな診断法や治療法、およびその予防法の開発に努力を傾けます。このような医学研究の遂行には、真理を追求するための強い好奇心と未知への挑戦心、不屈の精神と忍耐力などが必要です。医療の原点は「人を愛する」ことにあります。それ故、医療に携わる者には、感性豊かな人間性や人間そのものに対する共感と深い洞察力、および人々の健康を増進し、病める者を救おうという強い意志と情熱が必要です。また現代の医療は多様な職種の専門家との連帯あるいは共同作業を要することから、医師には円滑に医療を遂行するための指導力と大きな包容力、ならびに厳しい倫理観が求められます。さらに、医療の進歩と発展に寄与するためには、強い向上心と探求心を持ち続けることのできる人材が求められます。社会医学は、単に一人ひとりの患者ではなく、我が国あるいは世界の大きな集団を対象として、人々の健康増進を追求する分野です。さらに、このような問題解決のために行政的、あるいは啓発的活動も行う必要があります。このような社会的な要因による医学的問題解決のためには、秀でた社会性と優れた行政的活動能力、および幅広い国際性が要求されます。したがって、この分野では広い視野を持ち、人間社会全体に目を向ける感性、柔軟な思考力と豊かな人間性を持つ人材が望まれます。京都大学は学生の自主性、自己啓発を教育の主眼として、個性豊かな創造性の涵養を目指しているので、自ら学習課題を発掘し解決しようとする主体性を持った人材を求めています。さらに、京都大学医学部は、多様な能力と幅広い教育背景を持ち、医学・医療の分野で指導的立場に立ちうる人材を集めたいと考えています。このような背景に鑑み、医学に従事する職業的な制約による適性を重視し、高い知的能力のみならず、人間性を含めた総合的に卓越した能力・人格を有する学生の入学を切望するものであります。048KYOTO UNIVERSITY GUIDE BOOK 2019

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