京都大学 大学案内2019
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京都大学 文学部の特色人間の諸活動を原理的に解明することをめざし哲学・歴史学・文学・行動科学の課題に向きあう国際化に対応した新しい研究者の育成京都大学の文学部が掲げる最大の目標は研究者の養成です。但し研究対象が日本あるいは諸外国・地域の文学・文化に関わらず、国内の評価だけで研究者として認められる時代は過ぎ去りました。世界の研究者と対等に渡り合い、自身の研究価値を世界に認めさせながら国際的研究水準のレベルアップに寄与し、世界各国・地域の研究者がナショナリズムをこえた相互理解の共通基盤に立てるよう、努めなければいけません。これらをふまえ、京都大学の文学部では学部生の時点から留学生や外国人研究者との交流、国際的シンポジウムなどへの参加を通じ、国際化に対応した新時代の研究者を育成しています。教養教育の土台に専修の学びを積み重ねる4年間●1年次/まずは1年間、教養教育を軸とする「全学共通科目」を主に履修します。年次進行にあわせ、学習分野は専門化していくため、この間に幅広い学問分野にふれておくことは、長期的にプラスです。あわせて2年次での学系選択、3年次での専修選択を意識し、それぞれに必要な外国語を学んでおくことが望まれます。●2年次/次年度での専修選択に向けて、哲学基礎文化学、東洋文化学、西洋文化学、歴史基礎文化学、行動・環境文化学、基礎現代文化学、6学系のいずれかに仮分属します。あわせて各専修が開講する研究入門的な講義や基礎演習などを履修、2年次の秋に行う専修選択に備えます。●3年次/本格的な専門教育が始まります。分属する各専修では講義の他、演習や特殊講義といった専門的な授業を履修します。その中には大学院生と共に学ぶ授業もあります。当初は大学院生の知に圧倒されることもありますが、彼等の学問を追究する真摯な姿勢から、研究者への道が見えてくるようです。また、文学部では諸外国語をふくむ文献講読を主とする授業が多い傾向にありますが、実験やフィールドワークを行う専修もあります。●4年次/卒業論文の作成が学びの中心となります。自らテーマを定め、自ら資料を集めて分析し、自ら論文にまとめる過程は容易ではなく、辛苦を伴うこともあるでしょう。但し辛苦を乗り越えた経験は、実社会においてきわめて有益であり、大学院に進学する学生にとっては、卒業論文の作成が研究者の道を行く第一歩となります。専門性の高度化につながる明確な目標設定京都大学の文学部では、思想、言語、文学、歴史、行動、現代文化、それぞれの学術体系を習得することにより、人間の諸活動を原理的に解明することをめざします。あわせて絶えず変化する環境下、これらの学問がもつ価値を問い直す研究者としての専門性の高度化をめざし、次の学習目標を設定しています。◎哲学・歴史学・文学・行動科学に関する基礎的学識と専門分野についての深い理解力を養い、卒業論文の作成を通じ、問題の探究・分析能力や表現力を身につける。◎哲学・歴史学・文学・行動科学に関する諸課題に向きあうことで問題の発見・解決能力を養い、創造的に取り組む姿勢を身につける。◎人文学の意義と重要性を理解し、高い倫理性をもって、その展開に寄与する行動が可能な能力を身につける。◎自由で批判的な精神と良識を養い、人類が直面する課題を直視し、問題解決に積極的に寄与することができる能力を身につける。宗教に身近な環境で育ち、大学では宗教思想の研究がしたいと考えていました。そんな私にとって、周囲に寺社が点在し、さまざまな思想に関心をもつ学生が集まる京大は最適な学舎です。まだ知識は不充分ですが努力を重ね、納得のいくテーマを見つけようと思っています。また、京大文学部の特色は、学生それぞれが多様な研究に取り組んでいる点にあります。実際、哲学から現代文化まで数多くの学系と専修があり、自ら働きかければ他領域とも交流できます。学修したい内容を既に決めている人はもちろん、入学後に見つけようと思っている人にもぴったりです。今は勉強が辛いかもしれませんが、京大での学生生活を想像し、前向きな気持ちで頑張ってください。応援しています!!「文学部の勉強は、何の役に立つの?」よく聞かれるこの質問に、私はこう答えています。「文学部で学ぶのは、人生を豊かにする学問です」。私たちが文学や美術を娯楽として楽しめる裏側には、それらを体系づけ、その価値を問い続ける人文学者が存在します。彼らと同じ目線に立つことは、今までとは異なる世界の見方を知るということ。例えば、私が研究している美学では、文学も詩も絵画もすべて「芸術」として扱います。この見方を知ってから、文学部の他の専門分野へ、それまで以上に踏み込みやすくなりました。文学部の扉を叩いた瞬間から、見える世界の彩りが、美しさが、日々増しています。文学部で人生を豊かにする学問を味わってみませんか。京大文学部の特色は学生それぞれが多様な研究に取り組んでいること文学部に入学してから見える世界が色鮮やかで美しくなり人生が豊かになったと感じています文学部 東洋文化学系 仏教学専修 3回生佐々木 大道さん京都府 洛星高等学校 出身文学部 哲学基礎文化学系 美学美術史学専修 4回生池田 香子さん東京都 富士見高等学校 出身在学生からのメッセージ029KYOTO UNIVERSITY GUIDE BOOK 2019文学部Faculty of Letters

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