京都大学 大学案内2019
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21世紀に入り、地球規模での交流が活発化し、科学技術や産業の革新が進む中、世界も日本も大きな転換期を迎えている今日、広い視野から国家や社会のあり方を深く考え、新たなビジョンを示して、時代を切り拓いていく優れた人材が求められています。 このような要請に応えるため、京都大学法学部は、自由の学風の下、豊かな教養を涵養し、国家・社会の制度や組織の設計及び運営等に必要な法学及び政治学等の基本的知識の修得並びに思考力、判断力、構想力及び表現力等の育成を図り、グローバルな視野から、法、政治、経済及び社会を多面的かつ総合的に捉え、多様な価値観や文化を尊重し、地球・自然環境に配慮しつつ、多元的な課題の解決に取り組み、人々が協働し共に生きる社会の実現に貢献できる優れた能力と高い志を備えた人材を養成することを教育目標としています。1.法学部では、このような教育目標に基づいて編成・実施される教育課程において学び、学位授与の方針に示される知識及び能力等を修得して、様々な分野で指導的な役割を果たすことができるよう、次に掲げる能力・資質等を備える者の入学を期待しています。(1) 国家・社会の制度や組織等の基礎及び背景を理解し、法、政治、経済及び社会を多面的かつ総合的に捉える基盤とするため、人間、社会及び自然に関する基本的知識及び見方・考え方を確実に身につけていること。(2) 国家・社会の制度や組織の設計及び運営に携わり、企画立案を行い、課題を解決する基盤とするために、(1)に掲げる知識及び見方・考え方を活用して、多元的な課題を考える思考力、判断力及び構想力等の基本を身につけていること。(3) 様々な分野で、多様な人々と協働し、指導的な役割を果たす基盤とするため、多様な考え方を理解し、論拠を示して自らの意見を述べることができる基本的なコミュニケーション能力、とりわけ論理的な文章力の基本を身につけていること。(4) グローバル社会において活躍するために必要な英語その他の外国語の基本的な四技能をバランスよく身につけていること。(5) グローバルな視野から国家・社会に関する事象に強い関心を持ち、このような事象を本質から理解しようとする知的探求心を有すること。(6) 未だ答えのない課題等を自ら見いだし、文献や資料等を調査して、徹底して考え抜こうとする自学自習の姿勢を有していること。2.法学部では、こうした資質・能力等を備えているか否かを、次のような入学者選抜により判定します。 一般入試選抜においては、5教科8科目又は6教科8科目の大学入試センター試験及び論述式試験を基本とする4教科の個別学力検査等により、上記の(1)から(6)の能力・資質等を総合的に判定します。 特色入試においては、5教科8科目又は6教科8科目の大学入試センター試験及び調査書の成績、日本語と英語の文章を題材とした小論文試験により、上記の(1)から(6)の能力・資質等について、特に(3)(5)及び(6)の能力・資質等を重視して総合的に判定します。法学部理学は自然現象を支配する原理や法則を探究する学問であり、その活動を通じて人類の知的財産としての文化の深く大きな発展に資するとともに、人類全体の生活向上と福祉に貢献する知的営為であります。京都大学理学部は、自由な雰囲気の下での学問的活動を何よりも大切にし、新しい学問分野の創造に重要な役割を果たしてきました。その一端は、卒業生の中から4名のノーべル賞受賞者と2名のフィールズ賞受賞者を出したことからもうかがえます。現在もこの学風を継承し、多くの優れた人材を輩出する教育機関として更なる発展を続けています。京都大学理学部は、自由の学風の下で、将来の理学の創造、発展、応用、普及のための能力と知識を身につけることができる学生を求めており、以下のような学生の入学を期待しています。〈理学部が理想とする学生像〉●自由を尊重し、既成の概念を無批判に受け入れることなく、自ら考え、新しい知を吸収し創造する姿勢を持つ人●高等学校の教育課程により培われる十分な科学的素養、論理的合理的思考力と語学能力を有し、粘り強く問題解決を試みる人京都大学理学部では1学科制のもと、「緩やかな専門化」を経て、それぞれの学生の能力・適性に合致した専門分野に向う教育を行っています。高等学校における数学と理科は、入学後、理学の各分野のより高度な内容を学ぶための基礎であり、それに対応できるような深い理解が求められます。また、国語は、論理的にものごとを考え表現する力の基礎となります。英語の力は、入学後、専門分野の学習、そして、将来の国際的な活動を支えるものとなります。したがって、入学する学生には、将来の専門にこだわることなく、高等学校において、幅広い学習を行ってくることを期待します。これらの学力を測るために、京都大学理学部では、数学・理科(物理、化学、生物、地学から2科目)・国語・英語の個別学力検査を実施するとともに、大学入試センター試験の点数も取り入れた合否判定を行っています。また、理学の中でも特に数理科学の分野では、高等学校時から極めて優れた才能を現す者が見受けられます。そのような学生を求めるため、京都大学理学部では特色入試を行い、志願者の数学についての取り組みや達成に関する報告書等の提出書類、数学に関する能力測定考査、口頭試問、および大学入試センター試験の成績を総合して合格者を決定しています。理学部〈1〉京都大学文学部は、哲学・歴史学・文学・行動科学に関わる諸問題を学び考え、自由の学風を重んじる本学の基本理念を踏まえながら、新たな知的価値を創出することをめざす学生を求めます。〈2〉京都大学文学部は入学希望者に対し、以下の点を入学前に具えておくことを求めます。❶総合的な基礎学力をもっていること。❷過去から現在に至り、さらに未来にまでのびる人類の営みに関して、深い関心をもっていること。❸高度の文章読解力、および論理的かつ柔軟で、創造性豊かな思考力とそれを表現する力をもっていること。入学試験においては、これらの力が具わっているかを判定します。なお、特色入試においては、入学後の勉学についての展望と具体的プランをもっていることも問います。文学部本学部は、教育と人間に関わる多様な事象を対象とした諸科学を学ぶことにより、心、人間、社会についての専門的識見を養成し、さらに広い視野と異質なものへの理解、多面的・総合的な思考力と批判的判断力を形成し、人間らしさを擁護し促進する態度を啓培することで、地球社会の調和ある共存に貢献できる人材の育成を目的としています。本学部は、以上の目的を理解し、本学部での学修を希望する者に対して、❶総合的な基礎学力、❷人間と社会についての深い関心と洞察力、❸柔軟な思考とゆたかな創造力をもち、大学教育を通して、人間と社会、教育や心理についての関心を深め、論理的・批判的思考力、問題解決力とコミュニケーション能力を身に付けることができる学生を求めています。それらを大学入試センター試験及び「文系」型又は「理系」型の個別学力検査により評価します。また、いったん他学問分野での専門教育を受け、あるいはさらに社会経験を積んだ本学部以外の大学卒業者で、再度、教育諸学における専門教育の勉学を志す者に対しては、学士入学(第3年次編入学)の選抜試験により、同様のことを評価します。さらに、特色入試選抜においては、上記に加え、❶教科及び総合的な学習の時間などにおいて、学習を深め、探究活動を行い、卓越した学力を身に付けていること、あるいは、学校内外の活動で豊かな経験を積み、熟達を通して、深い洞察力を得ていること、❷将来、主体的に社会に貢献する志をもっていることを、提出書類、課題と口頭試問に基づく選考、大学入試センター試験により評価します。教育学部総合人間学部は、たえまなく変化する現代社会における人間と文明と自然の新たな結びつきを見出すために、人文科学、社会科学、自然科学を横断する「人間の学」の創出をめざしています。この挑戦に積極的に加わろうとする志をもつ人、人類が直面する様々な課題に向きあう進取の精神をもつ人、持続的で創造的な取り組みを支える教養を身につけたいと考える人を本学部は求めます。総合人間学部が入学を希望する人に求めるものは、高等学校の教育課程の教科・科目を広く修得することに加えて、その内容を活用する主体的な思考力・判断力・表現力、そして他者と協働しながら学ぶ態度です。総合人間学部の入学者選抜は、京都大学の一般入試において、文系と理系の2つの募集区分を設け、多様な基礎的学力を測ります。また本学部独自の特色入試では、高等学校における学びの成果、基礎的学力とともに、文系と理系の総合的な思考力・表現力を評価します。総合人間学部京都大学医学部は、1899年(明治32年)に京都帝国大学医科大学として創立された百有余年の歴史と伝統持つ医学部として、世界に誇る指導的な医学者、医学研究者を輩出してきました。医学部医学科は、京都大学が創立以来築いてきた自由の学風を継承し、医療の原点である「人を愛する」精神のもと、学生の自主性、自己啓発を教育の主眼として、個性豊かな創造性の涵養を目指しています。このような方針を踏まえ、世界の医学・医療の発展を担い、人類の健康と福祉に貢献できる人材を育成するために、以下のような学生の入学を期待します。〈医学部医学科が望む学生像〉●自ら課題を発掘する好奇心や探究心、それを解決しようとする主体性を持っている人●高い倫理性と豊かな人間性を備え、他者との協調性を持っている人●優れた知的能力とともに、国際的視野を持っている人入学する学生には高等学校等において、教育課程の教科・科目の習得による基礎学力に加え、分析力や俯瞰力により、これを高度な学びへと展開できる向学心を培うことを求めます。医学部医学科が望む学生を選抜するために、一般入試(前期日程)は、大学入試センター試験並びに個別学力審査及び面接試験により、総合的に合格者を決定します。また、医学・生命科学に深い関心を持ち、真摯な姿勢、強い熱意を持って真理を探究し、世界の医学をリードする医学研究者としての資質・適性を持つ人材を求め、特色入試を実施します。高等学校での成績および英語能力において所定の基準を満たす学生を対象に、高等学校での取り組みや医学研究に対する考えに関する報告書等の提出書類並びに小論文試験及び面接試験により、合格者を決定します。医学部/医学科経済学・経営学は個人から政府に至るまでの幅広い対象の経済活動ならびに企業の営利活動を研究対象とし、個人や社会の厚生の向上を目指す学問です。その研究対象は決して単純ではなく、財政、産業、雇用、金融、地球環境などに解決すべき諸問題が次々と発生し、複雑性を増しています。京都大学経済学部は、自由の学風を維持しつつ、経済学・経営学の基礎的な科目の教育を充実すると共に、絶えず新しい分野の学問を教育することを心がけ、社会経済の変化に柔軟に対応し、解決策を発見、創造できる人材を育成することで学界、官界、産業界に貢献してきました。このような歴史を踏まえ、京都大学経済学部は、経済学・経営学的分析能力を修得できる知力と探究心を持ち、かつ、教員や他の学生と積極的に討論を重ねることにより、自主的に考え創造的な提案が行える人材に成長できる学生を求めており、以下のような学生の入学を期待しています。〈経済学部が求める学生像〉●高等学校教育を通じて広範で高度な基礎知識を身につけるとともに、論理的思考力ならびに語学能力を修得している人●社会・経済活動全般に積極的に関与したいと考える、知的好奇心が旺盛な人京都大学経済学部が求めるような学生の成長を促すうえでは、多様な背景をもつ学生を受け入れることが重要であり、現在、「文系入試」、「理系入試」および「特色入試」という3種類の学力検査を実施しています。定員の多くを占める文系入試においては、経済学・経営学を学ぶための基礎となる社会と数学、論理的思考力を担保する国語、専門教育や卒業後の国際的活動に不可欠な英語の4科目に関して個別学力試験を実施しています。理系入試においては、文系入試における社会の試験に代えて理系用の数学試験を課すことで、経済分析で重要となる数理的能力を重視した選抜を行っています。特色入試では、書類審査の後、筆記試験で論文を課し、与えられた文章や資料を理解して問題点を把握できる能力、ならびに、自己の主張を的確に表現できる論理構成能力を重視した選抜を行っています。また、これらの3種類の入試においては、総合的学力の評価を行うために大学入試センター試験の点数を取り入れた合否判定を行っています。その他にも、外国人留学生、外国学校出身者、3年次編入者向けに、多様な学力検査の機会を提供しています。経済学部Admission Policy京都大学入学者受入れの方針022KYOTO UNIVERSITY GUIDE BOOK 2019

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