豊橋技術科学大学 大学案内2018
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がここにある。「見えないものを見る、化学の目を持つセンサ」で科学技術に貢献する新しい視覚情報処理技術の開発を目指して情報・知能工学系 中内茂樹教授を中心とする視覚認知情報学研究室では、「視覚」を支えている脳機能を心理物理実験や脳活動計測によって解明するとともに、脳に学んだ新しい視覚情報処理技術の開発を目指しています。また、ヒトには見えない情報を可視化するなど、ヒトを超える次世代視覚技術についても研究開発をしています。これまで産官学連携を通じて、さまざまな装置を製品化しました。たとえば、文部科学省・知的クラスター創成事業などから、つや・透明感などの“質感”を計測・分析する「真珠品質計測装置」や果物の糖度を測る「非破壊果実測定装置」が製品化されています。さらに、企業との共同研究の成果として、化粧品の保湿力を可視化する装置や、愛知県「知の拠点あいち重点研究プロジェクト」の成果として、食品検査に用いる微生物検査装置が開発されました。このように、世界的な先端研究の成果から実際に社会に使えるものとして実現しています。中内 茂樹教授学内で製作したイオンイメージセンサのチップアセチルコリン分泌の観察結果(グルタミン刺激の前後)イオンイメージセンサの製作施設(本学LSI工場)真珠品質計測装置非破壊果実測定装置保湿力の可視化装置の測定例(水色部分)食品検査に用いる微生物検査装置撮影データ追加培養20時間後電気・電子情報工学系 澤田和明教授のグループは、半導体技術を用いてCCD/CMOSをハイブリッド化した画期的なイオンイメージセンシングデバイスの開発に成功しています。水素イオン濃度や発光現象などをリアルタイムで計測することができ、これまで不可視とされていたイオンの挙動などの化学現象を画像化することが可能となりました。イオンイメージセンシング技術は、医療・生化学・環境・農業・工業等の様々な分野で注目されています。たとえば、アルツハイマー病は、神経細胞からのアセチルコリン分泌に関係しているとされ、アセチルコリン分泌にともなう化学現象を観察することにより、新薬の開発に貢献できる可能性があります。同グループの研究成果は、テレビや新聞などのメディアに取り上げられています。そして、多くの企業・研究機関と連携して、イオンイメージセンシング技術の実用化・事業化を推進しています。さらには、科学技術の最先端研究に応用すべく、イオンイメージセンシングデバイスの高機能化、高性能化の研究を進めています。澤田 和明教授49

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