豊橋技術科学大学 大学案内2018
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安全・環境を支える電気・電子情報工学教授の声澤田 和明 教授Kazuaki Sawada未来の姿を考えると、このままでは、環境破壊、大規模自然災害、医療費の増加や食料・水不足が懸念されます。私たち工学者は、これらの課題に対して技術的なイノベーションを起こしながら解決していく使命があります。電気・電子情報工学は、今後ますます重要となる情報通信技術(ICT)の中核を担い、安全・環境を支える重要な基盤技術となります。電気・電子情報工学課程/専攻は、確かな基礎教育のもと、異分野の技術者・研究者と連携しながら世界に貢献できるトップリーダーの育成を目指しています。集積電子システムコース情報技術(IT)の中核である、インターネットからパソコン、携帯電話、CD/DVDの心臓部として無くてはならない半導体デバイスは、光回路やマイクロマシンをも取り込んで、IT技術の世界からバイオ、環境の世界へも展開しつつあります。集積電子システム分野では、これらを構成する半導体について、新しい素子実現のカギを握る結晶材料物性(材料の性質)から素子(LSIなど)まで、幅広く教育と研究を行っています。スマートマイクロチップが拓く21世紀社会❶センサとLSI等を集積化した、インテリジェントシステム。 ❷電子回路と光回路を融合した光電子集積システムと、生体に学ぶ超並列情報処理チップ。 ❸結晶成長技術と、デバイス作製技術、極微細構造作製技術の研究開発。 ❹ナノテクノロジーとマイクロマシン技術によるバイオチップおよび光デバイス。情報通信システムコース情報通信技術 (ICT) は、インフラストラクチャとしての電話交換網の時代からインターネット時代へと進化しました。ユーザアクセス方式も固定電話から移動電話へ、ケーブルLANから無線LANへと発展しています。ICTは、放送・通信に加え交通運輸・家電・医療福祉・環境・エネルギーに至るまで、21世紀の持続的発展に欠かすことのできない基幹産業であり、その果たすべき役割はますます大きなものとなるでしょう。本工学分野では、ワイヤレスで情報やエネルギーを伝送し、処理するための高周波回路、通信方式、高速処理、セキュリティ技術の開発など幅広く教育と研究を行っています。電波をつくるスマート回路、電波を操るスマートアンテナ、電波が築くスマートネットで煌めく未来へ羽ばたこう!❶波動工学、高周波回路、可変指向性アンテナ、波源追従走行ロボ、電気自動車走行中給電、電波秘密鍵。❷専用回路、FPGA応用、組込みシステム、セキュリティ、計算機構成法、並列処理、高性能計算。❸無線ネットワーク、アクセス方式、マルチホップ伝送、無線信号処理。❹ワイヤレス通信用フィルタ、バッテリーレスセンサシステム、水中ワイヤレス電力伝送。❺次世代無線通信方式、マルチアンテナ伝送、時空間信号処理。Profileエレクトロニクス先端融合研究所所長、 2013年文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)受賞、 専門は集積回路工学 34集積電子システム光電子集積研究室では、従来の電子に加えて光による情報伝達・情報処理を取り込むことにより、従来のシリコン集積回路の性能を大きく凌駕する光電子集積回路(OEIC)の研究を行っています。これまで、高効率な発光デバイスが実現されている化合物半導体をシリコンと一体化することは困難とされ、多くの研究機関は発光デバイスをシリコン集積回路に貼り付ける手法を採用してきました。これに対し、本研究室ではシリコン集積回路の中に無数の発光デバイスを自在に形成するために、シリコンと格子定数の等しいGaPNを用い、結晶成長過程を原子レベル制御することで結晶欠陥の無い発光ダイオード層をシリコン基板内に形成することに成功しました。この技術を用いて、単一チップ上にGaPN発光ダイオードとシリコントランジスタを集積した、光出力機能を持つ1ビットカウンタOEICを世界で初めて実現しました。トピックス1ビットカウンタ部出力データ表示LED入力データ表示LEDハイレベル“1”:“LED:OFF”ローレベル“0”:“LED:ON”OFFOFFONONOFFOFFONON33

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