豊橋技術科学大学 大学案内2018
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03弱いロボットから学ぶ新たなコミュニケーション。研究テーマHRI(Human-Robot Interaction)や社会的なロボット(Social Robots)の研究❶人とロボットとのインタラクションデザイン人とロボットとがお互いの〈弱さ〉を補いつつ、その〈強さ〉を引き出しあうような共生的な関係を探っています。❷コミュニケーションの認知科学人とロボットとの社会的相互行為やほぼ同型な身体を備えることで可能となる原初的コミュニケーションのメカニズムを探っています。新しい道を切り拓く研究者たち岡 田 美 智 男情報・知能工学Michio OkadaProfileおかだ みちお■ 所属/情報・知能工学系 ■ 職名/教授■ 専門分野/社会的ロボティクス、コミュニケーションの認知科学■ 学位/工学博士(東北大学)■ 所属学会/ヒューマンインタフェース学会、認知科学会、人工知能学会、日本生態心理学会、 情報処理学会どのような研究をしていますか?ひとりでは何もできないけれど、人の手を上手に借りながら、一緒に目的を果たしていく〈弱いロボット〉の研究をしています。自らゴミを拾えないものの、ゴミを見つけると近くの人にすりより、ゴミを入れてもらう「ゴミ箱ロボット」、モジモジしながらティッシュを配ろうとする「アイ・ボーンズ」など、学生と一緒にオリジナルの〈弱いロボット〉を構築しながら、個体としての機能を足し算していくのではなく、むしろロボットの機能を引き算する中で見えてくる周囲との関係性について調べています。ゴミ箱ロボットの拾おうとしても拾えない姿を見ていると、まるで自分が頼られているような気がして、思わずゴミを拾ってあげたくなります。ロボットが何気ない行為を相手にゆだねることによって、人と支え合う関係が生まれます。このプロセスを観察・分析することにより、発達心理学や学びの場のデザイン、高齢者や障がい者のケアの分野など、様々な分野の研究にも貢献しています。今後の課題・夢は?今まではロボット単体で何でもできることが良いとされてきましたが、これからは弱さをうまく開示して、他と共生していくことがひとつのポイントになってくるのではないでしょうか。そういった考え方を色々なところに応用できるといいですね。「あっ、こんなところにも〈弱いロボット〉の考え方が使われている!」という場面が増えるよう社会実装を進め、いずれは当たり前の存在として、多くの人々の役に立つことを願っています。〈弱いロボット〉の製作・研究をしています。自分の得意分野を活かし、各々がスペシャリストとして、仲間と一つのロボットを作り上げたことは、とても良い経験になりました。そこで学んだ、機能を強化・追加するのではなく、大切な要素のために他を省く「引き算のデザイン」という新しい視点を今後の研究につなげていきたいです。西脇 裕作さん情報・知能工学専攻 博士前期1年(豊田工業高等専門学校)(2016年12月撮影)それぞれの得意分野を活かし、ロボットを作る楽しさ。VoiceInterview17

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