立教大学 大学案内2017
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College of Arts 文学部文学科 日本文学専修古代から現代までの日本文学・文化を研究し、日本語という言語の特質を考究します。日本文学専修では、日本文学と日本語学を学びます。たとえば、平安時代の物語文学や江戸時代の浮世草子、さらには近現代の小説など、文学を学ぶ一方で、さまざまな時代の言葉や文法についても学んでいきます。それらの背景を成す歴史は密接に関わっており、総体として学んでこそそれぞれが生きてきます。また、日本文学は日本だけで研究されているのではなく、世界各地で学ばれており、本専修には多くの留学生が在籍しています。世界各地の大学や留学生と連携しながら、日本と世界の視点、両方から見つめることで日本文学の本質を追究していきます。専任教員と演習テーマ・研究分野沖森卓也近代語研究など。日本語学・日本語史小嶋菜温子★源氏物語の古注釈研究など。古代文学・古代文化加藤 睦後撰和歌集の研究など。古代・中世和歌文学鈴木 彰軍記物語・説話・お伽草子研究など。中世文学水谷隆之浮世草子研究など。近世文学石川 巧近代小説・出版文化研究など。近現代文学林 淑美★昭和十年代の批評研究など。近現代文学金子明雄近代小説・語り研究など。近現代文学原 克昭日本書紀研究など。古代中世文学・文化古代から近現代に至る日本文学と日本語学から毎年重要なテーマを厳選日本文学と深い関わりをもつ中国の文学・思想に関する科目も設置「入門演習」や「研究小論文」など丁寧な個別指導を行う★印は2017年3月退職予定「わが袖にまだき時雨の降りぬるは君が心に秋や来ぬらむ」。古今集の恋歌で、恋人の愛情に対する不安な思いが表現されています。「秋」は「飽き」と掛詞になっていて、「私の袖に早くも時雨(涙)が降ったのは、あなたの心に秋(飽き)が生じたのだろうか」という意味になっています。文学作品を読む面白さのひとつは、そこに込められた感情を読み解くことでしょう。この歌も、思いを素直に表現すれば、「あなた、私に飽きたの?」となりますが、その「飽き」のところに掛詞を用いて、不安な気持ちを優しく深く表現しているのです。このような工夫を理解して、31文字の中にも、当時の人々の思いが詰まっていると知ることは、今の私たちの表現の仕方や生き方を考える手がかりにもなるでしょう。「掛詞」から詠み手の思いや心情を読み取る歌ことばの世界─古典和歌入門─/加藤 睦教授046

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