武蔵大学 大学案内2017
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09 1909年、日本の資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一を団長に、東京・大阪などの商業会議所を中心とした民間人50名が、3カ月にわたりアメリカの主要都市を訪問している。「渡米実業団」である。根津も多士済々のメンバーに加わった。訪問先にはあの大財閥、ロックフェラー家もあった。49歳の根津はそこで、大いなる衝撃を受けることになる。街の有力者たちの誰もが、私財で学校や図書館をつくり公共に貢献している事実にいたく感銘を受けたのだ。「社会から得た利益は、社会に還元しなければならない」。根津がのちに残した言葉だ。アメリカで起こった根津の価値観の大転換がうかがえる。 渡米によって、根津の目は世界へと見開かれた。帰国後、アメリカで得た見識をもとに熟考を重ね、1921年、私財で財団法人根津育英会を設立し、理事長に就任。日本初である七年制の私立高等学校を創立した。これが旧制武蔵高等学校である。自身の経験から、感受性の豊かな時期に世界へ飛び立ち、あらゆるものを吸収してほしいという願いが胸中に去来したのだろうか。3年後の1924年には、根津のバックアップにより「生徒外遊基金団」が設立されている。こうして建学の三理想の第2項「世界に雄飛するにたえる人物」たる生徒たちは17回、計25名が派遣された。▶ 1927年頃。雪景色の学園全景▶ 根津の育英事業を大々的に報じる新聞 (東京朝日新聞)▶ 資本主義の父であり渡米実業団団長、 渋沢栄一氏 (写真提供:渋沢史料館)建築中のこの校舎は、今も大学3号館として現存する▶私人の学校設立はまさに異例だった(東京朝日新聞)大 正1906東京鉄道(のちの東京都交通局)取締役。1908日清製粉社長。1909渋沢栄一を団長とする渡米実業団に加わる。1911東上鉄道(のちの東武東上線)を設立し社長。1920東京地下鉄道(のちの東京メトロ)を設立し取締役。1921財団法人根津育英会を設立し理事長。旧制武蔵高等学校を設置。翌年開校。実業界代表としてアメリカへ。 ▶▶▶▶▶資本主資本主資本主資本主資本主資本主資本主義父義父義の父義の父義の父義の父義の父ありありでありでありでありでありであり渡米実渡米実渡米実渡米実渡米実渡米実渡米実業業業業▶

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