東京大学 大学案内2017
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THE UNIVERSITY OF TOKYO 201754世界各地の大学へ留学する日本人学生の数も、世界各国各地域から訪れる外国人留学生の数も、年々増加しています。語学習得のみならずグローバルな感覚、真に異文化を理解する感性と国際的キャリアを拓くことができるのは海外留学の大きな魅力です。東京大学は教育の国際化を推進し、多くの学生が世界各国で友好の輪を広げています。 私にとっての東京大学は何よりも様々な人とのつながりを作る場所です。ここには実に多様な人がいます。私は日本で留学生として4年間過ごしましたが、最も貴重な経験は文化背景の異なる人との出会いでした。その中で、習慣の違いや言語の問題による不満や誤解もあり、コミュニケーションを円滑にできるようになるまではかなりの時間がかかりました。しかし、そのおかげで今私を囲んでいる数多い日本人の友達ができました。東京大学では、最初の2年間を駒場の教養学部で過ごしましたが、様々な分野の授業を自由に受けられるので、科類を超えた出会いが多数ありました。このような人たちとの触れ合いを通して時には自分でも気づいたことのなかった自分の特徴に気づかされ、自分を磨くことができました。 また、東京大学は課外活動をするための多様な機会をも提供してくれます。その中でも私はサークルに励んできました。サークルはアジアの開発途上国でリサーチ活動を行う団体で、欧米人留学生は私だけです。このサークル活動も大学の専門外の知識を得るための機械を与えてくれただけではなく、私の日本語をも上達させてくれました。サークルの友達と一緒にアジア諸国を巡り、現地で暮らしている日本人に会うと私もたまに日本人と勘違いされてしまうほどです。また、サークルのおかげで大切な友達に出会うことができて、一生忘海外からの留学生 (国費/後期課程)人に恵まれて成長する文学部行動文化学科4年ラフレンテヴァ ソフィア ロシア出身 日本留学を夢見ていた少年がつい昨日の私かのように思われるが、気づけば既に東大の2年生としてこの文を執筆していると思うと、何か不思議な気分である。  入学して私がまずやろうとしていたのは、全ての人と同じく、友達作りだった。学内の国際交流組織のイベントに参加していた私は、多くの日本人と触れ合ったが、やはり言語の壁や文化の差が露わになり、そこから関係が深まることはなかなかなかった。しかし、日本人の親友こそ最初は少なかったが、私は思わぬものを手に入れた。  まずは、世界中にひろがる人間関係と、国際的視野だった。世界各地から来た様々な文化背景・肌色を持った人と交流ができ、英語はもちろん、視野も心も広げられた気がする。日中だけに囚われていた自分が小さかったかを痛感した私は、より広い世界に目を向けることにし、英語での授業や海外で行われる研修科目を履修するなり、学校の授業以外の勉強は英語でするなり、国際教養を高めようとしている。そして、大学院のアメリカ留学の気持ちが固まってきた。  次に得たと感じるものは、組織運営能力であった。1年生の9月にその国際交流組織のリーダに任命された私は、分からないことだらけだったが、仲間の協力の下で、躓きながらもリーダとして、人間として成長していると思う。そして、何かのイベントを成功させる度に、皆との絆が強まった気がした。また、渉海外からの留学生 (私費/前期課程)外などで他の組織と接することで、次々と違う世界が見えてきている。  最後に、学術面についてである。研究者を目指し、私は合成生物学のサークルに去年の秋に参加した。最初はついていくだけで精一杯だったが、勉強を重ねるのにつれ、ようやく皆と共に議論できるようになった。そして、この秋にボストンで行われるiGEMという合成生物学大会に東大の一員として参加することにした。また、春からエピジェネティクスをテーマにする研究室で手伝わせていただいており、夏にRNA化学合成の研究体験や、ハーバート医学部研究室訪問などのプログラムにも参加する予定である。  東大には、様々な機会がある。 キャンパスにいる留学生とただ4年間すれ違うか、英語が苦手でも頑張って話しかけてみるか。研究室を高い存在だと思って敬遠するか、たかが学部1年生でもとにかく伺ってみるか、東大という肩書があるからのんびり過ごすか、東大に入学したからこそ最大限にその環境を生かすか。それらを決めるのは、君自身である。教養学部理科二類2年沈 皓 シズミ コウ 中国出身UTokyo/ANU国際研修ボコール山からカンボジア南海岸を見渡す生命動態研究体験ゼミナールカンボジアの地雷処理機関を訪問するれることがないであろう大学時代の思い出をつくることもできました。 なによりも、大学で過ごした4年間の間に出会えた人たちは、私にとって自分の進路を決めるための最も大きなきっかけとなりました。サークルの渡航で途上国の貧しいくらしを見て心が動かされた私は将来、紛争・貧困・飢餓で苦しんでいる人々を助けることに人生をささげたいと思いました。東京大学が提供してくれる国際協力関係の多様な講義を受けて視野を広げることができました。実際に国際協力現場で活躍したことがある素晴らしい先生方の話を何度か聞きに行く機会もありました。その上に、就職活動に当たって、大学が国際協力機関で働いているOBの方々と出会える場を用意してくれました。このように、進路を決めるときにも東京大学で出会った人の影響がとても大きかったです。それをもって私は今、国際協力分野への就職・進学を検討しています。機会を自分から掴もう留学生・留学経験者の声

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