東京大学 大学案内2017
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THE UNIVERSITY OF TOKYO 201751 「さまざまな人に会えて、挑戦できる環境が整った場所」これが東京大学の魅力だと私は考えています。 学問においては授業の質が高く、世界の最先端の研究者の方々と直接会えるという貴重な経験ができます。学生も全国各地から集まった優秀な人ばかりで切磋琢磨し互いに高めあっています。私は現在前期教養学部で文理の分け隔てなくさまざまな学問に触れています。大学に入学してからも広い分野を学ぶことができ、視野を広め興味を深められるのも東京大学ならではだと思います。 東大生は勉強以外にも輝くものを持った人がたくさんいます。部活やサークルに打ち込む人、特技や趣味を究めている人、インターンやバイトなどで社会経験を積む人、問題解決にむけて活動する人…。いろいろな個性を持った魅力ある人たちにたくさん会い、その度に刺激を受けます。 私は東大の学園祭である五月祭、駒場祭の実行委員や駒場のまちづくりをする団体に参加しています。大学入学までは既存の知識を身につけることばかりでしたが大学に入女子学生の声ってからは実際の社会とのつながりを意識し多様な考えを出し合って形にし、実行にうつしていくように自分の行動が変わってきたと感じています。今までに出会ってこなかった活動の中に自分が入っていくこと、試行錯誤しながら考えを実際の行動に移していくことという二つの挑戦と多様な人と交流することを通じて私は新たな価値観に気づくことが多々あります。 東京大学に入学して1年がたちますが最近大学生活はあっという間に過ぎてしまうことを実感しています。一日一日が新たな機会に触れるチャンスなので日々を大切に挑戦し続けていきたいと考えています。教養学部理科一類2年米澤 実保 よねざわ みほPROFILE2015年4月教養学部理科一類入学男女共同参画−女子の進学促進さまざまな出会いと挑戦 私が専攻する生物学分野は比較的女性が多く、女性がマイノリティと感じる場面は、学部学生時代から殆どありませんでした。さらに留学先のアメリカでは、仕事と家庭を両立しながら活躍する多くの女性研究者達と接し、ジェンダーの壁を一層低く感じたものです。 その後帰国し、幸い自身の研究室を主宰する機会を得てから数年が経ちます。その間に結婚・出産を経験しました。留学時代の経験からあまり深く考えずに通過したライフイベントでしたが、その後研究者を志す女子学生から、「親に反対されている。結婚も子供も諦めるつもりかと言われたが、何と説得すればよいか」というアドバイスを求められるようになり、女性研究者とはそれほど過酷な職と世間に認識されているのかと、逆に驚いた次第です。 実際にこれらのライフイベントを経験して感じたことは、「女性研究者」は女性が一般的なライフプランの中で選択できる職種のひとつであるということです。特に子供を持つと、ワーク・ライフバランスの見直しや、時には研究分野の転換が必要なこともありますが、これらは世の働く女性が共通して抱える問題点だと思います。特にここ数年私が意識しているのは、譲れない点を絞って他はフレキシブルに女性研究者の声ということです。これは研究室の運営にも通じるものがあり、研究室として1本の旗を外に掲げつつも、内では自分にしかできない仕事を減らすことは重要だと考えています。逆にもし自分が研究室主宰者でなければ、自分にしかできない仕事を増やして自身の存在価値を高める戦略を選ぶかもしれません。立場や状況に応じて優先順位は変わりますが、好きなことを職業にし、自分が知りたい疑問の答えを自分の手によって世界でいち早く解き明かす特権、さらに東京大学という恵まれた環境がそれをサポートしてくれていることを強く感じています。 そして既にお気付きのように、これらは勉強や部活動にも当てはまりますので、東京大学を志望するみなさんにはきっと既に備わった素養ではないでしょうか。入学して研究が楽しいと感じたら、普通「に」(「の」ではなく!!)研究者を目指していただきたいと思います。マイクロマニピュレーターという機械を使って、顕微鏡下でマウス胚に核酸や蛋白質を注入する。目的分子に蛍光の目印を付けてその挙動を追跡したり、遺伝子改変マウスの作製も可能である分子細胞生物学研究所 准教授岡田 由紀 おかだ ゆきPROFILE北海道大学獣医学部卒業北海道大学大学院獣医学研究科 博士課程修了北海道大学医学研究科 博士研究員アメリカノースカロライナ大学 博士研究員京都大学 特定助教東京大学分子細胞生物学研究所 特任准教授普通「に」研究者になろう 大学に入って2年が過ぎた今、身にしみて感じるのは、大学生にこそ与えられている自由と、その自由を生かすことの難しさです。 はじめの2年間は前期課程のカリキュラムをフル活用し、理系の授業も幅広く受講しました。一見自分の関心から遠い惑星地球科学や現代生命科学といった分野も、「人間」といったキーワードのもとに哲学と繋がることにふと気がついて感動したり、図書館にある無数の本を前に、自分の知らない世界の広さに圧倒されてもどかしさを感じたりもしました。 一方で、専門課程に進んだ今、これまで垣間見てきた様々な学問の世界を自分の中でどのように位置づけるのか、その選択の難しさを日々感じています。私は現在、国際関係論を専門として学びながらも、現代の国際政治の背景にある思想的な土壌にも強い関心があります。言語や風土、家族体系などの要素がいかにして個人や集団の価値観を決定するのかといった事柄です。だからこそ、自分の専門分野を深めつつも、他分野の学問を自由に学べる駒場の環境にとても感謝しています。しかし、同時に、どこまでも広がる学問の森の中で、すべての小道を探検しつくすことはできない以上、どの道をさしあたり自分の道とするのか、その選択の場面に直面させられる毎日でもあります。 これは学問に限りません。サークルやアルバイトなど、真っ白な予定表を一から埋めていく毎日の中で、物事の優先順位を決める女子学生の声ことの大切さを感じます。ひたすら本を読んで研究会に参加する人、自らの信念をサークルを通して積極的に発信する人、大学という枠自体を超えて社会経験を積む人…各々の夢を全力で追っている人たちを見ていると、大学の4年間はまさにその人自身によって作られていくものなのだ、と実感します。その行動力においては男女の差は全く存在せず、むしろ、グローバルな問題を扱う授業や留学に関しては、女子学生の割合が男子学生を上回ることが多いように思います。私自身は、留学生の受け入れや交流イベントの企画、実施を行うサークルで活動していますが、各々に異なる価値観をもつ留学生は、彼ら一人一人の背後に広がる世界の魅力について話してくれます。私も夏から一年間、アメリカに留学します。 無数の選択肢の中で自分の進む道を探ろうとしている今、大学が与えてくれる機会の豊かさに感謝しつつ、自分としっかりと向き合い、貴重な大学生活での学びを将来への礎としたいです。教養学部教養学科3年エリス 直美 えりす なおみPROFILE2014年4月2016年4月教養学部文科三類入学教養学部教養学科進学出会いと選択とその先へ

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