東京大学 大学案内2018
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THE UNIVERSITY OF TOKYO 201840重力波天文学の創成をめざすKAGRAのイメージ図(岐阜県飛騨市)ニュートリノの小さい質量を発見したスーパーカミオカンデ(岐阜県飛騨市) 宇宙線研究所は共同利用・共同研究拠点として国内外の宇宙線関連分野の研究者とともに宇宙線を観測して動的な高エネルギー宇宙の解明をめざすとともに、宇宙から飛来する素粒子や重力波の観測を通して宇宙を支配する基本法則の理解をめざす研究を行っています。宇宙線研究所では観測の適地を求めて、地下や海外で観測を行っており、これまでにニュートリノと呼ばれる素粒子に非常に小さい質量があることを発見し、銀河中心からの超高エネルギーガンマ線を発見しました。現在、最高エネルギー宇宙線の起源の謎に挑む研究や、ダークマターを探索する研究も進んでいます。また大型低温重力波望遠鏡を建設中で、重力波天文学の創成に向けたプロジェクトも進められています。■ 研究部門:宇宙基礎物理学研究部門/高エネルギー宇宙線研究部門/宇宙ニュートリノ研究部門■ 研究所附属研究施設:神岡宇宙素粒子研究施設/重力波観測研究施設/宇宙ニュートリノ観測情報融合センター/乗鞍観測所/明野観測所高エネルギー宇宙と宇宙の法則の理解をめざして軟X線レーザー時間分解光電子分光装置物性研究所研究棟物性研究所 百種類ほどの元素から構成される自然界の物質は無限の多様性を持ち、それらが示す性質―物性―も実に多彩です。例えば電気伝導一つとっても、絶縁体から半導体、金属、さらには超伝導体までさまざまな段階があり、電磁波に対する応答も物質によって大きく異なります。また、同じ物質でも物理的環境(温度、圧力、磁場など)によって全く異なる性質を示す場合が少なくありません。そのような多彩な物質の性質を物理学および化学の基本原理から解き明かす学問が物性科学です。物性研究所は物性科学分野の国際的研究拠点として最先端の研究を推進するとともに、本学の理学系研究科、工学系研究科、および新領域創成科学研究科の大学院教育も担当しています。■ 研究部門:凝縮系物性部門/物性理論研究部門/ナノスケール物性研究部門/機能物性研究グループ/量子物質研究グループ■ 研究所附属研究施設:物質設計評価施設/中性子科学研究施設/国際超強磁場科学研究施設/計算物質科学研究センター/極限コヒーレント光科学研究センター物性科学:物質の性質を解き明かす 海洋、大気、そして多様な生物たち。これらが取り巻く地球表層は人類の生存基盤でもあります。私たちはこの地球表層システムの振る舞いを、広く地球規模の空間と全地球史的な時間のスケールで理解することを目的としています。 海の成り立ち、気候変動、生命の進化といった大きな謎の解明や、現在人類が直面している地球環境問題への有効な対策には、地球表層システムの変動にかかわる基礎的仕組みを理解する必要があります。私たちは既存の分野の枠組みを超えた先端的なフィールド観測と実験的検証、地球表層システムの数値モデリング、生命圏変動解析などによる基礎的過程の解明を通じて、人類と生命圏の存続へとつながる研究を展開しています。■ 研究部門:気候モデリング研究部門/気候変動現象研究部門/海洋物理学部門/海洋化学部門/海洋底科学部門/海洋生態系動態部門/海洋生命科学部門/海洋生物資源部門■ 研究所附属研究施設:国際沿岸海洋研究センター/国際連携研究センター/地球表層圏変動研究センター/高解像度環境解析研究センター大気海洋研究棟飼育実験室地球表層システムの変動を全地球史的に解明する■ 研究部門:知能工学(情報システム系)/科学技術論・科学技術政策(研究戦略・社会システム系)/バリアフリー/当事者研究/人間支援工学/支援情報システム/技術経営/マクロ経済分析/政治行政システム/イスラム政治思想/量子情報物理工学/高機能材料/エネルギーシステム/先端光システム・材料/光電子機能薄膜/極小デバイス理工学/極小デバイス/気候変動科学/エネルギー・環境/新エネルギー/理論化学/情報デバイス/情報物理システム/都市保全システム/共創まちづくり/生命知能システム/製造情報システム/情報ネットワーク/数理創発システム/光製造科学/コミュニケーション科学/バイオハイブリッドシステム/人間都市情報学/超分子材料デザイン/生命反応化学/ケミカル・バイオテクノロジー/システム生物医学/計量生物医学/代謝医学/ゲノムサイエンス/医用マイクロマシン/身体情報学/合成生物学/知的財産法/生命科学の法と政策■ 研究所附属研究施設:産学連携新エネルギー研究施設カイコガが操縦するロボット(左)や、コオロギの視覚による衝突回避モデルを実装したロボット(右)を用いて、昆虫の優れた感覚や行動のしくみを調べています障害や病気による困難を抱える学生の進学や就職をテクノロジーの活用により支援する「DO-IT Japan」(DO-IT:Diversity, Opportunities, Internetworking, and Technology)を主催科学と技術のハーモニーで人と社会をつなぎ、未来を形にする 今年30周年を迎えた先端科学技術研究センター(先端研)は、1987年の設立以来、学術の発展と社会の変化から生じる新たな課題へ挑戦し続け、新領域を開拓することによって科学技術の発展に貢献することを使命としています。学際性・流動性・国際性・公開性という四つの基本理念を掲げ、文系と理系の垣根を越えた領域横断の研究活動を行っています。スーパーコンピュータを用いたIT創薬をはじめ、がんや生活習慣病の研究を行う生物医化学、工学や心理学など多方面からアプローチするバリアフリー研究、環境・エネルギー問題への取り組みなど、40にのぼる専門分野での研究は多岐にわたります。また、博士後期課程(先端学際工学専攻)を有し、イノベーションを生み出す力を持った人材育成にも取り組んでいます。

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