東京大学 大学案内2017
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後期課程 農学部 学部前期課程の2年間を終えると後期課程に進学です。農学部に進学すると、本郷地区の弥生キャンパスにある農学部のメインキャンパスで勉強をすることになります。ここは弥生式土器が発見されたことで知られる有名な弥生の丘です。緑が多く、木立の中に、木造のオーディトリウムやギャラリー等の素敵な建物もあり、四季の移り変わりの美しい、落ち着いたキャンパスです。最寄り駅は、東京メトロ南北線の「東大前」。農学部正門まで歩いて1分の至近距離です。 農学部は東京大学で最大の土地保有者です。これは弥生地区の農学部のメインキャンパスのことではありません。実は、農学部は多彩な附属施設を各地に保有しています。農学部にとって、これらの附属施設は教育や研究のための貴重なフィールドキャンパスなのです。北は北海道の富良野から南は愛知まで、7カ所にある演習林の総面積は3万2千ヘクタールに及んでいます。これは、実に東京都23区の半分に相当する面積なのです。牧場や水産実験所は、それぞれの専門分野で大切な役割を果たしており、また西東京市にある生態調和農学機構では、耕地・緑地・林地におけるフィールド教育研究を行っています。 農学部に進学したすべての学生は、どの専修に所属しても、3年生のフィールド実習にいずれかの附属施設を活用しています。4年生での卒業論文研究に附属施設を利用している学生も少なくありません。また、前期課程の1年生や2年生全体を対象とした教育カリキュラム「全学体験ゼミナール」でも、農学部の附属施設がフィールド体験学習の場を提供しています。 人類の存続は、生態系のもつさまざまな機能によって支えられています。食料の生産だけではなく、気象の安定化、水資源の安定確保、環境保全、生物多様性等の多種多様の生態系の機能に関するフィールド教育研究の拠点として、農学部の附属施設の重要性は時代とともに増しています。農学部のメインキャンパスは弥生の丘農学部が保有する多彩な附属施設でのフィールド体験学習学びの特長弥生講堂アネックス牧場における実習 農学は、生命科学から生物資源学、環境科学、工学、経済学、社会科学まで、広範な学問分野が有機的に結びついた広い学びを必要とする総合科学と言えます。このようなことから、農学部では、広い学びを実践するために3つの課程を設けています。すなわち、応用生命科学課程、環境資源科学課程、獣医学課程を設け、また、各専門分野での深い学びを実践する専修をそれぞれの課程の中に設けた独特な教育カリキュラムを編成して教育を行っています。 応用生命科学課程には、生命化学・工学専修、応用生物学専修、森林生物科学専修、水圏生物科学専修、動物生命システム科学専修、生物素材化学専修の6つの専修を設けています。また、環境資源科学課程には、緑地環境学専修、森林環境資源科学専修、木質構造科学専修、生物・環境工学専修、農業・資源経済学専修、フィールド科学専修、国際開発農学専修の7つの専修を設けています。さらに、獣医学課程には6年制の獣医学専修があります。このように14の専修を設けることで農学が担う数多くの分野に対して専門教育を行っています。 農学部への進学が内定すると、2年生の後半には「農学総合科目」と「農学基礎科目」を通して農学での学びのプラットホームを構築します。続いて、3年生になると「課程専門科目」での講義と「専修専門科目」での実験、実習、演習授業を組み合わせて履修し、各分野で農学の学びを深めます。これらと併行して、「農学共通科目」でのリベラルアーツ教育を通して、農学に携わる人としての素養を高めていきます。さらに、4年生になると農学を担う研究者や社会人へのキャリアパスとして「専修専門科目」での卒業論文や「農学展開科目」等を通して、自ら考えて行動する力を身につけます。 農学が取り扱う食料や環境の問題は、世界を視野に入れなければならない学問分野です。そのため、農業・資源経済学専修では、国際農業経済論という講義科目を設け、また国際開発農学専修では、海外実習や英語表現法等の授業科目を設けて国際教育を実践しています。さらに、獣医学専修においては国際標準を視野に入れた教育カリキュラムを実施するとともに、海外の大学との協定に基づく学生交流も推進しています。広く、そして深い学びを実践する独特の教育カリキュラム世界を繋ぐ農学演習林における野外実習浜名湖における乗船実習THE UNIVERSITY OF TOKYO 201729

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