東京大学 大学案内2018
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浜名湖における乗船実習後期課程 農学部 農学部は東京大学で最大の土地保有者です。実は、農学部は多彩な附属施設を各地に保有しています。農学部にとって、これらの附属施設は教育や研究のための貴重なフィールドキャンパスなのです。北は北海道の富良野から南は愛知まで、7カ所にある演習林の総面積は、実に東京都23区の半分の面積に相当します。牧場や水産実験所は、それぞれの専門分野で大切な役割を果たしており、また西東京市にある生態調和農学機構では、耕地・緑地・林地におけるフィールド教育研究を行っています。 農学部に進学したすべての学生は、どの専修に所属しても、3年生のフィールド実習にいずれかの附属施設を活用しています。4年生での卒業論文研究に附属施設を利用している学生も少なくありません。また、前期課程の1年生や2年生全体を対象とした教育カリキュラム「全学体験ゼミナール」でも、農学部の附属施設がフィールド体験学習の場を提供しています。 人類の存続は、生態系のもつさまざまな機能によって支えられています。食料の生産だけではなく、気象の安定化、水資源の安定確保、環境保全、生物多様性等の多種多様の生態系の機能に関するフィールド教育研究の拠点として、農学部の附属施設の重要性は時代とともに増しています。 国連は2015年の「持続可能な開発サミット」において、「持続可能な開発目標(SDGs)」で17の目標を定めました。そこで謳われている持続可能な開発とは、「将来の世代がそのニーズを充足する能力を損なわずに、現世代のニーズを充足する開発」と定義されています。 持続可能性は、まさに農学が追究してきた理念であり、SDGsで掲げられた目標の達成に向けて、多くの分野に農学は直接、間接関わることになります。もしかするとそれは人間中心主義的な理念に感じられることがあるかもしれませんが、しかしそうではありません。農学部での教育研究に触れたならば、生きとし生けるものすべてへの暖かな眼差しに満ちあふれていることに気づくはずです。 農学部では、学生の皆さんと共に、人類の直面する食料や環境における課題を解決するために世界を視野に入れた教育研究を進めていきます。例えば農業・資源経済学専修では、海外からの客員教員が最先端の海外農業や政策を英語で講義する科目を用意し、また国際開発農学専修では、海外実習や英語表現法等の授業科目を設けて国際教育を実践しています。さらに、獣医学専修においては国際標準を視野に入れた教育カリキュラムを実施するとともに、海外の大学との協定に基づく学生交流も推進しています。農学部が保有する多彩な附属施設でのフィールド体験学習学びの特長牧場における実習 農学が目指すところは、人類の幸福と地球上の生物や環境の保全・向上の実現です。その目的を達成するために、最先端の基礎科学を極めつつ、その成果に支えられた応用科学による解決を常に目指しています。例えば、食の安全確保と人間の健康向上、生物多様性の保全循環型バイオマス資源の利活用、東日本大震災からの復興などは農学部の重要な教育研究上のミッションです。 農学部キャンパスで行われているラボ(実験室)とフィールド(試験地・現地)における活動は、教育研究の魅力を高めています。ラボ型研究室では実験動植物や培養された微生物と向き合いながら日夜実験に取り組んで世界の最先端の研究成果を上げています。フィールド型研究室では、東京大学が誇る100年を超える試験地で実験観測を続けたり、地球の奥地に分け入り、大海原を駆け抜けて現地で試料を採集したりするなど、世界の最前線での活動に励んでいます。また、ラボとフィールドが融合した研究室も数多くあります。これらの研究室は互いの特長を補完し合いながら、農学に課せられた課題の解決に向けた取り組みを進めているのです。 ラボとフィールドのインターラクション、そしてフィードバックにこそ、農学ならではの醍醐味が存在しています。農学部での教育研究を通じて、多様な学問、多様な生き様を体感することができます。それは農学部が幅広い数多くの専修や研究室から構成されるからで、人類社会への利活用と共生の観点から生物・生命活動を解明するため、自然科学から社会科学までの学術的基礎がフル装備されているのです。 農学は、生命科学から生物資源学、環境科学、工学、経済学、社会科学まで、広範な学問分野が有機的に結びついた総合科学と言えます。これらの学問を幅広くかつ効率よく学ぶために、農学部では3つの課程を設けています。そしてその課程の下にある専修において、各専門分野での深い学びを実践するための独特な教育カリキュラムを編成して教育を行っています。 第1の応用生命科学課程には、生命化学・工学専修、応用生物学専修、森林生物科学専修、水圏生物科学専修、動物生命システム科学専修、生物素材化学専修の6つの専修を設けています。また、第2の環境資源科学課程には、緑地環境学専修、森林環境資源科学専修、木質構造科学専修、生物・環境工学専修、農業・資源経済学専修、フィールド科学専修、国際開発農学専修の7つの専修を設けています。さらに、第3の獣医学課程には6年制の獣医学専修があります。 農学部への進学が内定すると、2年生の後半には「農学総合科目」と「農学基礎科目」を通して農学での学びのプラットホームを構築します。続いて、3年生になると「課程専門科目」での講義と「専修専門科目」での実験、実習、演習授業を組み合わせて履修し、各分野で農学の学びを深めます。これらと併行して、「農学共通科目」でのリベラルアーツ教育を通して、農学に携わる人としての素養を高めていきます。さらに、4年生になると農学を担う研究者や社会人へのキャリアパスとして「専修専門科目」での卒業論文や「農学展開科目」等を通して、自ら考えて行動する力を身につけます。ラボやフィールドをベースに基礎科学と応用科学のバランスのとれた教育研究広く、そして深い学びを実践する独特の教育カリキュラム世界と向き合う農学で未来への第一歩を踏み出す演習林における野外実習● バイオインフォマティクス● フードクリエーションサイエンス● フロンティアライフサイエンス● 生態統計学● サイエンスコミュニケーション● サイエンスコミュニケーション演習● 自然再生事業モニタリング実習THE UNIVERSITY OF TOKYO 201829

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