東京大学 大学案内2019
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THE UNIVERSITY OF TOKYO 201925 工学部・工学系研究科では学生の国際化のためにさまざまな授業を展開しています。学生の英語力を伸ばすプログラムとして学部・大学院共通講義のアカデミック・ライティング、アカデミック・プレゼンテーション、課外授業としてのSpecial English Lesson(会話、TOEFLなど)の他、多様な文化と交流するためのプログラムとして、スカイプで海外の大学生と会話しつつ共同でプロジェクトを完成させ、双方の文化の理解を深めるM-Skype、お弁当を持ってラウンジに行くだけで留学生と英会話ができるInternational Friday Loungeなどを行なっています。また、英語の語彙を学ぶためのe-learningシステム: SNOWBALLSを構築しました。 いずれのプログラムでも留学生がアシスタントとして本領を発揮し、本学学生に多文化を体験させてくれています。● 社会システム工学 基礎精密工学科● 精密計測工学● ロボット工学● メカトロニクス ● 生産加工学● 設計情報システム電子情報工学科● コンピュータシステム● 情報ネットワーク● 情報セキュリティ● メディア・コンテンツ● 人工知能電気電子工学科● エネルギー・環境● 制御・システム● ナノ物理・光量子● VLSI・MEMS● バイオエレクトロニクス物理工学科● 量子力学● 統計力学● 電磁気学● 固体物理● 生物物理学入門計数工学科● 数理工学● 最適化手法● 回路とシステム● 認識行動システム● 生体情報論マテリアル工学科● マテリアル熱力学● マテリアル組織学● マテリアル工学実験● マテリアル設計学応用化学科● 物理化学● 無機化学● 有機化学● 分析化学● エネルギー化学化学システム工学科● 化学工学● 反応工学● 環境システム工学● 分離工学● 触媒工学化学生命工学科● 有機化学● 高分子化学● 生命化学● 分子生物学● バイオテクノロジーシステム創成学科● システム創成学基礎● 環境リスク論● 災害シミュレーション工学学びの特長 スマートフォンやパソコンなどの電子機器の性能を保つには放熱(熱を逃がすこと)が必要です。また、建物や冷蔵庫などに費やすエネルギーを抑えるには断熱(熱を閉じ込めること)が重要です。放熱や断熱の効率は、素材の性能(どのくらい熱を流したり、止めたりできるか)によりますが、その性能は材料内のナノ(10億分の1)メートル程度の構造に大きく左右されます。私たちは、この非常に小さな構造を設計・作製して、熱の流れを操る研究を行っています。これを発展させると、「何も動かさずに」熱を電気に換える材料を作ることもできます。このような熱の流れを操る技術によって、熱エネルギーの有効利用に貢献することを目指しています。 工学では、技術開発の際、物理法則や現象の数理モデルがしばしば基礎となります。これらを記述する数学的な方程式は一般に複雑で厳密解が書き下せませんが、実用上は解を近似的にでも計算しなくてはなりません。このため様々な分野で数値計算によるシミュレーションが重要となっています。特に近年は、扱うデータ量の増加とコンピューターの能力の増大に伴い、大規模な計算を高速かつ高精度に行う必要性が増しています。 我々は、このような数値計算のための手法を、数学的理論に基づいて開発・解析しています。このような分野を数値解析といいます。数値解析は、美しい数学的理論があると同時に多くの現実的場面で役に立つため、基礎研究から応用まで様々な切り口の研究が展開できる面白い分野だと思います。塩見淳一郎教授- ナノ(10億分の1)メートルの世界で熱の  流れを操り、熱エネルギーを有効利用田中健一郎准教授- 数学的理論を基にした高性能な数値計算法の開発熱エネルギーの活用技術の革新を目指す数値シミュレーションの基盤を支える 我々の住む太陽系は、未知のフロンティアの宝庫です。これまで世界中の宇宙機関が無人探査機を飛行させ、様々な惑星や小惑星・彗星などを探査してきました。しかし、国家レベルで行われるプロジェクトは大型化し巨額になる傾向があり、思うような頻度で探査を行うことが難しくなっています。 我々は、電子回路・デバイス等の最先端技術を駆使し、地球から数千万km離れた深宇宙を自力で航行できる探査機を、従来より2桁以上低コストで、1桁以上小型軽量(数10kg)に実現することに成功しました。現在は、JAXA等の研究機関とも協力しながら、さらに小さな深宇宙探査機の実現に向けて研究開発を進めています。これにより、深宇宙探査を高頻度・低コストに実施できるようになり、太陽系の惑星や生命に関する人類の知見のさらなる拡大・発展につながることが期待されます。船瀬龍准教授- 超小型深宇宙探査機の開発学生の英語力向上と多文化交流をサポート未知のフロンティア、太陽系探査への挑戦留学生との協働による日本人学生の国際化金属・半導体・絶縁体の材料の内部にナノメートル(1mの10億分の1)程度の構造を作ることによって、熱の流れ方をコントロールします。熱を良く通す材料、熱を通し難い材料、熱を電気に変換する材料を設計・作製することによって、放熱器、断熱壁、熱電変換素子などを革新します。超小型の深宇宙探査機の開発を、実際に工学部の研究室で行っています。探査機の構想立案から設計・開発まで、多数の学生が参加しています。最近の研究で構成した高精度関数近似の例。実線が近似対象の関数、点線が近似を構成するための基底関数。日本人学生と留学生がディスカッションしながらコンテンツを作成後期課程 工学部

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