東京大学 大学案内2018
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 文学部の授業でとても重要なのが、各専修課程に必ず設けられている演習(ゼミ)と呼ばれる授業です。専修課程によってその内容は違っていますが、もっぱら教員が講義を行う授業とは異なり、テキストの輪読や調査の報告など、学生が主体的に参加するところに特徴があります。ふつう演習は、参加者全員の顔がわかるくらいの少人数で行われ、学生は自分で勉強してきたことを教員や仲間の前で発表し、教員を交えて質疑応答や議論を行うことになります。 はじめは気後れしたり、自分の間違いを指摘されることを嫌がったりすることもありますが、演習での「失敗」は必ず力になるものです。 2年間を通していずれかの演習に参加することにより、文学部の学生は卒業論文を書く力を身につけていきます。ときにはティーチング・アシスタントを務める先輩の大学院の学生が助けてくれるかもしれません。ゼミの仲間は、貴重な友人となるでしょう。異なった新しさを打ち出しながら、学術論文の形式に従って、論文を書くというのは、決してなまやさしいことではありません。提出期限を間近に控えた4年次の1月は、とても正月気分にはなれないでしょう。しかし、テーマは何であれ、卒業論文は著者である学生の情報収集・解析能力、構想力、表現力、忍耐力、そして体力を高める絶好の機会なのです。この試練を乗り越えた学生は、どこに行っても立派な社会人として通用するに違いありません。 是非、文学部でこの試練にチャレンジしてください。質量ともに第一級の文献の海が、皆さんを待っています。学びの特長 文学部生は必ずいずれかの専修課程に属します。文学部は大学院人文社会系研究科に接続していますから、一つの専修課程には学部3年から博士課程までの年齢層の異なる学生が教員や助教とともに同居することになります。大学院の学生の中には留学生も少なくありません。この空間を研究室とよびます。規模の大小はあるものの、研究室は日常的に学生と接する助教をリーダーとするコミュニティの観を呈します。どの研究室にも共同の辞書室あるいは学生談話室のような場所があり、そこでの予習や談論、自主的な勉強会を通して、進学当初は緊張し気後れしていた3年生もしだいに溶け込み、4年生になるころには知的にも人間的にも、しばしばたくましい成長ぶりを見せてくれます。同じ分野を専攻する先輩や同輩との語らいや友人関係は、卒業した後も貴重な財産となることでしょう。 大学では英語以外にもさまざまな外国語が教えられています。とりわけ文学部では3・4年生を対象とする外国語教育に重点が置かれています。英独仏露の他、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ヒンディー語、中国語、韓国朝鮮語、アラビア語、ペルシア語、ラテン語、ギリシャ語、チベット語等があります。せっかく学んだ外国語、それを活用しない手はありません。文学部では、オリジナルの言語で書かれたテキストをきちんと読む力を養うために「原典」を読む授業や、「古典」を読む授業も多く開講しています。カント、源実朝、司馬遷、チョムスキー、フランク・オコナー、ラ・フォンテーヌ、ボードレール、プラトーノフ、ガルシア=マルケス等の作品や、「タルムード」、「グリム童話」、「仮名手本忠臣蔵」等を自主的に読む演習もあります。古典をじっくりと読む経験から、必ずや新しい世界が開かれていくことでしょう。ここで培われた読む力は、大学を卒業した後も、一生を通して皆さんの知性と感性を高めてくれるに違いありません。 文学部の学生にとっての最大の試練は、おそらくこの卒業論文の作成でしょう。その形式や内容は専修課程によって違いがありますが、学生生活の総決算にあたるもので、これがきちんと書けないと卒業することはできません。自分の考えていることを、その妥当性を吟味しつつ、説得力のあることばで過不足なく表現すること──それはとても難しく、苦しい営み。だからこそ心弾む作業なのです。 また、大学院に進学しようという学生は、卒業論文で自分の力をアピールしなければなりません。自分でテーマを設定し、問いをたて、先人たちの研究とは研究室という学問のコミュニティ古典を読んで新しい世界を開く卒業論文という試練心の財産知性と感性海の中へ研究室の様子中村敬太郎「正直」による1870年度版J.S.Mill,On Libertyの翻訳(1871)  文学部というと、ひたすら本を読んでいるところと思われるかもしれません。しかし、それは違います。心理学ではさまざまな測定装置を使う実験が数多く行われていますし、社会学ではフィールドワークを含む社会調査が不可欠です。考古学の発掘はもとより、歴史学の文書研究でも、美術史の研究でも、じつにさまざまな場所に出かけていっての実習が行われています。なかには海外の研究所と提携したサマー・プログラムやウィンター・プログラムのように、海外の学生を迎え、あるいは諸外国に出向く国際交流の機会もあります。文学部の学生は、研究室や図書館の外にも出ているのです。書を捨ててではなく、書を携えて。実地に学ぶ演習で自分を鍛える書を捨てないで外に出よう気後れなんて常呂演習施設での実習風景「演習」の授業風景後期課程 文学部● 仏教概論● 比較仏教論● 倫理学概論● 西洋倫理思想史概説● 東洋倫理思想史概説● 宗教学概論● 宗教史概説● 美学概論● 芸術学概論● 美学史講義● 原典講読● イスラム学概論● イスラム史概説● 史学概論● 東洋史学研究入門● 西洋史学研究入門● 考古学概論● 野外考古学● 美術史調査方法論● 言語学概論● 音声学● 比較言語学● 国語学概論● 国文学概論● 日本書誌学概論● 日本文学史● 中国語学概論● 中国言語文化論● 印度語学概論● 印度文学史概説● 英語学概論● 英文学史概説● 米文学史概説● ドイツ語学概論● ドイツ文学史概説● ドイツ語圏言語文化● フランス語学概論● フランス文学史概説● フランス語圏言語文化● スラヴ語学概論● スラヴ文学史概説● イタリア文学史概説● 比較文学概論● 現代文芸論概説● 心理学概論● 心理学実験演習● 心理学統計● 心理学研究法● 社会心理学概論● 社会心理学実験実習● 社会心理学調査実習● 社会心理学統計● 社会学概論● 社会学史概説● 社会調査THE UNIVERSITY OF TOKYO 201819

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