杉野服飾大学 大学案内2020
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1423子ども時代を共に過ごす大切な服に「長く、大切に洋服を着てほしい」という思いは、ショップのもうひとつの柱である子ども服ブランド「toudoux(トゥドゥ)」にもあらわれています。余剰商品を出さないために完全受注制のオーダーメード。あらかじめ裾出しのためのゆとりを多めに取ったり、身体に柔らかくフィットする手刺繍のスモッキングをあしらったりして、成長に合わせた調節をしながら2年は着られるように工夫しています。「五感が育まれる大切な時期に肌に触れるものなので、着心地の良さや動きやすさにこだわって素材や形を吟味しています。自分が着られなくなっても、“お下がり”として親族に譲っていただけるくらい、愛着を持って長く着ていただけたらうれしいですね」。ビジネスシャツがモードに生まれ変わるきっかけは、家族が処分しようとしていたビジネス用のワイシャツでした。当時SUGINOを卒業して間もなかった中山さんは「襟や袖口が擦り切れても、まだ着られるのに」と前後を逆にして、メンズのシャツをレディスのドレスシャツにリメイク。当時勤めていたギャラリーにそれを着て出勤したところ「私にも作ってほしい」とスタッフから声があがり、口コミでオーダーが広がっていきました。2011年に「DOROTHY VACANCE」をオープンしてからも、モードなリメイクシャツはずっと定番の人気商品。もとのシャツの素材や形を生かしながら一着ずつ立体裁断で服を組み立てるのは、平面の生地から始まる服づくりとは異なるドラマがあるそうです。1 メンズのワイシャツをリメイクしたレディスのドレスシャツ2 子ども服のタグは肌に触れてもかゆくなりにくいリボンと糸を使用。家庭で外しやすいよう手縫いで付けている3 SUGINO時代から10年以上活躍する「増太郎」の裁ちバサミと、インスピレーションの源となる洋書4 パリで買い付けた生地で仕立てた子ども服。一児の母でもある親友がスモッキングの手刺繍を担当している04SUGINO STORY

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