日本獣医生命科学大学 大学案内2018
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研究について詳しく知りたい人は → P36、37へ動物科学科「3つの学び」から動物のスペシャリストを目指す“病は気から”を科学する 「精神ストレスが免疫系に与える影響の解析」について研究しています。昔から「病は気から」などと言いますが、ストレスは免疫機能にも影響を与えていることが分かっています。ストレスは交感神経系と副腎皮質ホルモンによって体に影響を与えますが、免疫細胞の集団構成ならびに細胞内において何が起きるのかを分子論的に明らかにすることが目的です。具体的には、水深5ミリ程度の水を張ったケージにマウスを入れ、ストレスを与えたり、細胞にストレスを受けたと同様の状況にするためデキサメタゾン(ステロイドの一種)を投与したりしてストレスを受けない状態との比較を行っています。研究室に入った当初は失敗も多かったですが、最近では実験スキルも向上し、データの精度も向上してきました。やはり“研究は根性だ”と感じています。免疫細胞免疫細胞には色々な種類がありますが、ストレスによる影響は細胞によって異なります。ヒトではリンパ球の一種であるNK細胞の働きが悪くなることが有名で、マウスでは胸腺が小さくなることが分かっています。動物科学科4年次町田慶樹FACE免疫細胞動物生体防御学教室食品科学科食の総合科学を実践する「食のスペシャリスト」を目指す食品安全学教室研究について詳しく知りたい人は → P42、43へ高温加熱加工・調理で生じる発がん性物質の研究 私は「フライドポテトに含まれるアクリルアミド」について研究しています。食品中に含まれる発がん性物質のひとつ「アクリルアミド」は、原材料に含まれている、ある特定のアミノ酸と糖類が、揚げる、焼く、あぶるなど高温(120℃以上)で加熱することによって化学反応を起こして生じると考えられています。水分含有量の少ない場合は、アクリルアミドが生じやすくなるとされています。研究にあたって、7つの店舗から2か月ごとにフライドポテトを購入し、液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)という機器を用いてアクリルアミド濃度の分析を行います。じゃがいもの切り方や揚げた後の表面の色や、季節による成分変化によって、アクリルアミド濃度がどのように変化するかを調べています。今後は、他の食品でも同様の実験を行う予定です。フライドポテト一般的に食品のこげ色が濃いほどアクリルアミド濃度は高くなります。フライドポテトにおいてアクリルアミドの生成を減らすには、じゃがいもを太く切って表面積を少なくし、こげ色がつかないように揚げるのがよいことがわかりました。 食品科学科4年次望月洸希FACEフライドポテト研究の現場で真実と向き合う本学では、4つの学科それぞれの専門的領域でさまざまな研究を進めています。4分野における、最前線の研究を紹介します。7

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