日本獣医生命科学大学 大学案内2018
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獣医学部 獣医保健看護学科応用部門病態病理学研究分野山本昌美 講師・博士(獣医学)吉村久志 助教・博士(獣医学) 病理とは、病(やまい)の理(ことわり)を形態を探って読み解く学問です。体で起こっていることを顕微鏡を通して考え、疾病の原因や発症の仕組みを分子病理学的手法も用いながらひも解いていきます。乳腺や皮膚などの腫瘍について、細胞形質と遺伝子発現の解析、発生メカニズムの解明、診断が困難な腫瘍の同定を探求するとともに、多様な動物での病気の違いと共通性をみいだすことで、診断と治療の発展に貢献することをめざします。KEY WORD腫瘍、形質変化と遺伝子、病気の違いと共通性応用部門疫学・公衆衛生学研究分野小林眞理子 教授・博士(農学)小林 淳 講師・博士(学術) 公衆衛生学は、人が精神的にも肉体的にも健全な生活を送ることを目的にした学問です。自然科学の領域を超えた幅広い知識を基礎にして、ズーノーシス(人獣共通感染症)から環境衛生、食品衛生、精神衛生、公衆衛生行政までカバーします。産業動物から野生動物、家庭動物、実験動物の豊富な研究・調査データをもとに、疫学的手法を用いて解析し、人と動物の健康を守る研究をしています。KEY WORD環境衛生、食品衛生、精神衛生応用部門高次機能学研究分野神谷新司 教授・獣医学博士 高次機能を司っている脳にみられる加齢性変化の出現の仕組みを形態学的・組織化学的手法を用いて研究します。人の脳にみられる病的変化が動物の脳では正常な加齢性変化であったり、またその逆もあります。動物の脳でも、犬と猫では加齢性変化の出現様式が異なります。具体的には老齢動物の神経系にみられる老化現象を肉眼的変化と顕微鏡的変化の解析・同定、形成機序の解明を行い、人と動物の肉体的・精神医学的老化の解明に貢献しています。KEY WORD動物の脳、人の脳、老化応用部門保全生物学研究分野梶ケ谷博 教授・獣医学博士山本俊昭 准教授・博士(農学) 近年、さまざまな外的環境が大きく変化してきたことで、生物の在来種の減少や、生物多様性の減失が進んでいます。当研究分野では、野生動物の保護管理や、環境の向上に貢献する研究を行っています。動物生態学の知識や獣医科学の技術などを用いて、外来種が侵入しやすい環境の予測、野生動物における遺伝的構造の変化、生息環境と動物の形態との関係について研究しています。また環境調査に役立つ技術の開発にも取り組んでいます。KEY WORD野生動物医学、行動生態学、動物の交通事故、集団遺伝学臨床部門代謝・栄養学研究分野左向敏紀 教授・獣医学博士森 昭博 講師・博士(獣医学)小田民美 講師・博士(獣医保健看護学) 動物が健康でいるためには、さまざまな栄養素を体内で適切に利用していく必要があります。体内で栄養素が作用する緻密なメカニズムを生化学・分子生物学の手法で解明していきます。例えば肥満の発生メカニズム、代謝に関わる内分泌疾患、脂肪細胞から分泌されるアディポカインの研究などを通して、治療法の確立をめざします。将来的には人・犬・猫の違いを明らかにし、病気の予防に結びつく栄養管理の方法を普及させていきます。KEY WORD犬、猫、糖尿病、肥満臨床部門実践動物看護学研究分野百田 豊 准教授・博士(獣医学) 動物看護師の公的資格化に向けてエビデンスとなる実践的な動物看護研究を中心に行っています。なかでも、動物看護師が取り組む専門技術として、飼い主さまが高い関心を持つ分野として伴侶動物を美しく整えること「美容(aesthetic)」があります。従来のグルーミングより幅広く科学的な見地から、「皮膚美容科学」を確立する研究を行っています。KEY WORD実践看護、動物看護の専門性の追求、伴侶動物の美容、皮膚美容科学臨床部門人と動物との関係研究分野水越美奈 准教授・博士(獣医学) この分野では「人と動物のより良い関係」を臨床動物行動学・動物福祉の面から研究します。対象とする動物は主に犬と猫で、具体的には、家庭動物の適正飼養、人にも動物にも優しいしつけ方、困った行動の改善法や困った子にしないための育て方、身体障害者補助犬や動物介在療法など人に貢献する動物などに関して研究を行い、人と動物が共に生きる現代社会に貢献します。KEY WORD人と動物の関係学、臨床動物行動学、動物福祉、社会で働く犬臨床部門臨床検査学研究分野石岡克己 教授・博士(獣医学)呰上大吾 准教授・博士(獣医学) 高度獣医療の現場では、多くの重症動物が対象となります。動物看護師には臨床検査技師の役割も期待されますが、本研究分野では各種生化学検査や遺伝子検査、細胞診、検体の化学分析など生化学や分子生物学の手法を用いた特殊検査について、幅広い研究を行っています。実験室と臨床現場の橋渡しとなる研究を行うことによって、疾病の早期発見・早期治療を可能にし、伴侶動物が家族とともに長寿を全うできる社会を目指します。KEY WORD肥満、腫瘍、皮膚疾患、生化学検査、遺伝子検査、内視鏡検査 3年次になると3部門12研究分野のいずれかに入室して、卒業論文のための研究に取り組み始めます。どの研究分野も獣医保健看護学の各専門領域をリードし、また、獣医療全体からみても高いレベルの研究成果を数多く提供しています。3年次から卒業までの2年間で得られた研究成果は卒業研究にとどまらず、多くの学生が学会等で高い評価を受けています。【獣医保健看護学科の学生が受賞した学会】日本動物看護学会、動物看護大会、日本獣医学会、獣医疫学会、日本霊長類学会、日本哺乳類学会、日本獣医内科学アカデミー学術大会、ペット栄養学会、動物介在教育・療法学会 など多数調査・研究でも獣医保健看護学や獣医療技術の発展を支えていますTOPICS31

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